映画鑑賞〜皆殺しの天使
長女が帰省したので、BDで買ってあったルイス・ブニュエル監督の『皆殺しの天使』を観た。今までいくつか観たこの監督の作品よりちょっと前の時期(メキシコ時代)で、映像もモノクロ。学生時代に名画座で観た『小間使いの日記』の一つ前の作品らしい。内容は、序盤から一気に、というわけではないが、じわじわとブニュエルワールドに突入していく。なんでこいつらは帰らないのか、なんで家から出られないのか、外の人はなんで入らないのか、なんで死んでるのか、数々の「なんで?」を振りまきながら、勝手に進行していくという悪夢の無限ループ。オチも見事で、ホントにほれぼれした。もしかしたらこの作品が、私の大好きな一連の後期ブニュエル作品の原点なのかな。