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カテゴリ:音楽用語
主要3和音、というものがあります。 一度・四度・五7(ごしち・属7) 一度は、音階1番目の音から上に積み重ねて作った和音 四度は 4番目の音から同様に作った和音。 五7(ごしち)も、5番目の和音+7度上の音 で、和音の構成と名称については そのまんまですから 特に 疑問はないのですが どうして 五7だけ、属7(ぞくしち)と呼ぶのか。 『属』って何 …以前から気にはなっていたのです。 漠然と「五」=「属」なんだろうな、と思っていましたが どうして 数字の5と属が同じ事になるのでしょうか。 遅かれ早かれ、 絶対うちのクラスの誰かから 質問されかねないので、 ちゃんと調べてみることにしました。 昔むかし、長調・短調というものがまだない中世では ドリア旋法・フリギア旋法・リディア旋法…などと呼ばれる いくつかの「教会旋法」(一種の音階)がありました。 その中で、特に重要な音とされていたのが 『フィナリス』と呼ばれる「終止音」と 『ドミナント』と呼ばれる「支配音」です。 この『ドミナント』が、教会旋法のいくつかでは 「終止音(フィナリス)より5度上の音」となっており 後に 長調・短調という音階が成立した時 それぞれの主音(音階の最初の音)から5度上の音を 同様に『ドミナント』と呼ぶようになったのだとか。 ですから、日本でいう 五7(ごしち)の和音は 英語では dominant seventh chord ドイツ語では Dominantseptimenakkord つまり「ドミナントと7の和音」と呼ばれているわけです。 直訳すれば、「支配音と7の和音」。 どうやら、「ドミナント(支配音)」を 日本語にする時 「属」という言葉を当てたようですね。 ただ 「ドミナント」が 『支配する』意味を持つのに対し 「属」の意味は『依存する、つき従う、下の身分となる』 …本来の意味からすると、逆な気もするのですが。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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