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試験官をしている時
自由曲として用意された 曲のラインナップを見て 「う~む」 と 頭をかかえてしまうことがあります。 自由曲の選択は 任意ですが 一応、その生徒さんの 〈基礎技術力〉と〈表現力〉を見る目的がありますから 審査する側としては、 「いろんなタイプの曲を演奏してもらいたい」のですね。 従いまして 全部同じ作曲家の作品 全部同じタイプの曲 ―― を 持ってこられますと、かなり評価に困ります。 以前、自由曲が「ALL グルリット」 という生徒さんが いらっしゃいました。 まあ、同じ作曲家の作品でも 元気な曲・静かな曲・リズミカルな曲・叙情的な曲 と いろいろなタイプで用意してもらえれば 一応、両極端のタイプを指定して演奏してもらい、 それぞれの曲を どう表現するか、見ることができます。 が、この時は みごとに 同じような曲ばかりでして …それでも なるべく離れたタイプを指定しましたが それを どちらも同じように淡々と演奏された日には 「この生徒さんは 表現力がいま一つ」 と 判断せざるを得ません。 はっきり言って、損な選曲です。 作曲家が違っていても 同じようなタイプの曲 これは、もっと大変です。 グループレッスンの生徒さんに多いのですが 『コミカル・トレイン』(グループの定番人気曲) 『きつつき』『マーチ』 あー… 元気そうな曲ばかりだ…(--;) 表現力は、せめて曲の中間部の変化に注目して… というように見るのですが、まあ 大抵できていません。 『苦手でも違う雰囲気の曲を選び、それを表現しようとする』 努力が見えれば、それなり評価もできるのになあ。 かえって基礎的な技術のアラが目立ってしまうため これまた、本当に損な選曲です。 「そういうタイプの曲が好きだから」というだけの理由で、 同じようなタイプばかりの選曲は しない方がいいですよ~ という、お話。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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