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カテゴリ:オペラ ライブ
ドメニコ・スカルラッティの歌劇「復位したオッターウ゛ィア」が世界初演というのを見つけて、聞きに行ってみました。
開演前に40分くらい山田高誌氏の作品解説がロビーであったのですが、たぶん主催者想定外の入りでロビーに入りきらない、ホールも350人程度ルとはいえ満員なのは、やっぱレアで良質な演目は興味をひくんですね。 山田さんは時間気にして終わりは少し早口になっていましたが、事前知識の無い私にはとても参考になる解説でした。ナポリ派の歴史的背景やスカルラッティの家族環境も作品に影響していたといいのはとても興味深い。そしと初演状況調べるためにナポリの1700年代の銀行の預金元帳の金の流れから調べようとしたというのも面白かったです! ストーリーはモンテウ゛ェルティの「ポッペアの戴冠」の後日談的位置付けだそうです。皇帝ネロは暴君というより遊び人のプレイボーイタイプ、正妃オッターウ゛ィアを流刑にし愛人ポッペアを妃とするが、つつましやかなポッペアは自分にはふさわしくない地位と考えて困惑しているいる、オッターウ゛ィアは嫉妬したり復讐をしようとしたりと激しく感情起伏が激しい・・といわゆる一般的なイメージとは違っている設定というのも興味引きました。レチタティーボやシンフォニアは残されておらず、現存するアリア33曲から15曲ピックアップしたそうですが・・・十分迫力が伝わってきました。 ウ゛ァイオリン4、ビオラ、チェロ、コントラバス、テオルボ、チェンバロ、それに特別にオーボエ追加という単純な構成なのに躍動感あふれるのは驚きです。役の性格と音楽がピッタリ一致するというのも明確でわかりやすい。オッターウ゛ィア(田村麻子S)は常に激しい感情を抑えきれないように、ポッペア(懸田奈緒子S)はいつもやさしくつつましやかに、ネロ(役名ネローネ 穴澤ゆう子Ms)はちょっと能天気な支配者という感じで、それぞれが持味出す。私はプログラム買いませんでしたが、歌の題名と曲想で十分理解できたし、どんどん曲に引き付けられました。やっぱモンテウ゛ェルティとは違うヘンデルに似たバロックの躍動感感じてとても感動しました!ナポリ派再認識って感じです。 やっぱ指揮のセルジョ・バレストラッチの功績大だと思います。地味でも確実にリーダーシップ取る見本みたいでした。 アリアは、二重唱まで細いアジリタがあってどれもテクニックや叙情性が必要そうですが聞きごたえありました。オッターウ゛ィアはコロラトゥーラの難役ですね、歌い切った田村麻子さんはさすがです。 ポッペアも情感豊かなソプラノ必要ですが、一番の難役はネローネではないでしょうか。遊び人という設定だから明るい声のメゾがいいんでしょうけど、低音もしっかりでないと困る。キルヒシュラーガーがもうちょっとドスの利いた低音出して聞いてみたいです。 充実しました! 平成19年7月16日 イタリア文化会館アニェッリホール テオルボって弦楽器なんですね、終了後に写させてもらいました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007年07月17日 11時50分01秒
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