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カテゴリ:オペラ ライブ
リューがフィナーレで中央ターンテーブルに乗って一周、まるで勝利宣言!目から鱗のトゥーランドットでした!
「トゥーランドット」でいつも感じる、姫の2幕の冷徹さと3幕の情愛のギャップ。今回、「強かったのはリュー」と堂々とアピールしたことで、トゥーランドット姫は2幕で虚勢張る必要なく、単に世間知らずで素直な深窓の姫を演じることで、私はこれが解消されたように感じました。 トゥーランドット姫は、人を愛するなと育てられただけ、カラフと出会って愛とともに「自我」が芽生えただけ、こんな風に考えるだけでこんなスムーズに物語は流れるのだとまさに目から鱗です。 1幕、ボール遊びをする無垢な姫として姿だけ見せ、カラフがドラを鳴らす代わりに、赤いボールを彼に投げ与えることで挑戦者の権利を得る。2幕の謎解きもどうもいまひとつドラマティックな歌にならない。フラストレーションたまっていたのは事実。 でも3幕のリューの死の場面での、美しく繊細ながら毅然と力強くトゥーランドットに歌いかける彼女を見て、あれ?ひょっとして、リューを完璧勝者に置いちゃってるのでは?と考えました。そうすると、叙情的なトゥーランドット姫がまさに場面にぴったり、フィナーレで、死んだリュー登場で「やっぱりそうか!」と心の隅々まで納得! 私は非常に好感持った解釈でしたが、となりに座っていた一団からは、「なんで最後にリューが?」と話していたし、好き嫌い別れるのかもしれません。 あと、トゥーランドットにありがちの、有名アリア終わるたびの音楽中断しての拍手を指揮者はさせなかったことで、わたくし的には同じく、フラストレーション感じることなく聞くことできました。でもこれも、帰りの階段降りてるときに不満言っている人いたから、やっぱ好みの問題ですね。 ただ、指揮にはもうちょいドラマティックな抑揚がほしかったかな。 歌手は皆いい声で、とくにティムールの響く声がとても印象的でした。 やっぱリューを歌ったヴァシレヴァが一番よかったですね~カーテンコールでも一番拍手もらってました。 合唱も重厚でよかったです! 休憩時間中、ロビーで、取材に来ていたブルガリアのテレビ局にインタビュー受けました。 最後に「ミュージシャンですか?」(爆笑) たまにはと、秋物で洒落ていったから? どこの国もインタビュアーのお愛想はいいみたいです(笑) 指揮 エミール・タバコフ 演出 ブラーメン・カルターロフ トゥーランドット マリアナ・ツヴェトコヴァ アルトゥーム ミロスラフ・アンドレエフ ティムール アンゲル・フリストフ カラフ カメン・チャネフ リュー ツヴェテリーナ・ヴァシレヴァ ピン アレクサンドル・クルーネフ パン オルリン・ゴラノフ ポン モミチル・カライヴァノフ 役人 スイトル・ゲオルギエフ ソフィア国立歌劇場管弦楽団・合唱団 平成20年10月4日 東京文化会館にて お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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