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カテゴリ:オペラ ライブ
今までのロッシーニのイメージとは全く異なるドラマティック展開に衝撃!アンサンブルでロッシーニらしさを十分堪能しました。
クンデのオテッロは冒頭からまさに凱旋将軍で、魅了されました、カッコよかったです! 全体のCDを予習で何度か聞いたし、ロドリーゴの2幕冒頭高難度アリアは、名だたる「ロッシーニ歌い」が数々録音しているので聞いていましたが、やっぱ実際に聞くは大違い!想像したよりずっとドラマティックな進行です。 これは配役のせいもあるのかもしれません。 デズデーモナのイアノ・タマールは、アジリタ難なくこなすけど、いわゆるロッシーニソプラノの軽い感じでなく、ヴェルディも歌いそうな重い感じでした。(声質が重くなったって情報もありますが) でもテノールが5人もいるんですから、バランスとして違和感ありませんでした。 そしてバスのパラッツィやメゾのゴルツェフスカヤがきちんと抑えていたからこそ舞台が映えていたのは事実。 でもやっぱタイトルロールのグレゴリー・クンデ!最初書いたように、一声で「えっ!!」て感じでした! 軽すぎず存在感出しながら、超高音もアジリタもこなさなければならないテノール難役ですよね。私は今日は運良くかなり前の席だったので、地声と空気のバイブレーションを十分堪能しました。 ロドリーゴのスレッジは役柄にあういわゆるレッジェーロ系の軽めの声、ちょっとがんばって歌ってました。オテッロとの二重唱なんかよかったです。 イアーゴはテノールで悪役歌いこなすって難しいですよね。フォン・ボトマーはメイクを悪役っぽくしてフォローしていたようです。 一人一人の歌は良し悪しありましが、本当にアンサンブルは見事でした。まさにロッシーニを堪能です。 舞台はヴェネツィアの空と海の青と、雲と波の白をモチーフに九つ扉が並び、これが前に迫り出して柱代わりや壁代わり、最後はデズデーモナの棺にまでなって、私はシンプルで結構センスもいいなと感じました。 それと、衣裳が、合唱隊が赤ラメのいわゆる顔だけ出てる全身タイツなんですが、出演者も皆床まで裾の姿で、なんか70年代にイメージされた宇宙人や未来人みたいでわたしは愉快でした。 指揮のクーン。う~ん。すでに鑑賞したかたがたの感想で気がまえていたし、思ったほど退屈ではなかったかなぁ。 指揮 グスタフ・クーン 演出 ジャンカルロ・デル・モナコ 衣装 マリア・フィリッピ オテッロ(テノール) グレゴリー・クンデ デズデーモナ(ソブラノ) イアノ・タマール エルミーロ(バス) ミルコ・パラッツィ ロドリーゴ(テノール) ブルース・スレッジ イアーゴ(テノール) フェルディナント・フォン・ボトマー エミーリア(メゾソプラノ) マリア・ゴルツェフスカヤ ルチオ/ゴンドラ漕ぎ(テノール) エンリーコ・イヴィッリア 総督(テノール) コジモ・パノッツォ ボルツァーノ・トレント・ハイドン・オーケストラ プラハ室内合唱団 平成20年11月22日 Bunkamuraオーチャードホールにて お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008年11月22日 21時00分56秒
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