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カテゴリ:オペラ ライブ
指揮のトリンクスは、非常にまじめなモーツァルトにまとめていました。
歌手はいろいろな噂よりずっとみんなよかった! 特にソロよりアンサンブルが皆映えていたのは、モーツァルトの真髄ですね。 男声人より女声人の方が、性格表して歌っていたと思います。 その中でガッロのシャンパンの歌なんてフェロモンばりばりでカッコよかったなぁ。総じて色気オーラが出て、ドン・ジョバンニらしさが出ていました。 女声は本当はモシュクが目当てで(このチケットも、彼女のソロコンサート聞いたので買うのを決めたのです)、たしかにレチタティーボは本当に美しいのですが、ドンナ・アンナのコロラトゥーラ部分で声張り上げやブレスが気になり、ちょっぴり淑女とは離れたがさつな印象が出てしまったのは残念。 替わって、エルヴィーラのアガ・ミコライがとても表情豊かな歌いこなしでした。繊細にエルヴィーラを歌うことが、かえってこの役の行動的で激しい性格を感じてとても好感持ちました。フィガロの伯爵夫人を聞いてみたいような印象です。 ツェルリーナの高橋薫子さんは、マゼットが大好きな女の子表現するのに、可愛らしい声(得意なベルカント向けの声質の細さはありますが)が役の性格描写ピッタリ。 レポレッロ、ドン・オッターヴィオ、マゼット、騎士長は皆とてもきちんと歌っていました。個人的には、もちょっとくだけた感じでもいいと思うのですが、これは冒頭に申し上げた指揮に影響されてのことかなぁ・・・と感じます。 わたし個人的には、モーツァルトはもっと遊び心のあるウキウキした音運びでいいんじゃないのかなあ、という感想はあります。 今日はいい演奏ながら、まじめすぎて退屈な面も合ったのは事実。 でも最後に指揮のトリンクスは大ブラヴォもらってました。 演出は私は???です。 「カタログの歌」でエルヴィーラの横で蠢いていた巨大な女性人形、ドン・ジョバンニがラスト地獄に堕ちて、せり下がった舞台が上がった時、ドン・ジョバンニの墓標の横に萎んで横たわってました。あの人形はナンパした女の数とともに膨張し、最後は懲罰に合って萎んだわけでしょうか? ドンナ・エルヴィーラの2幕ソロでは、チェスの馬の形の等身大駒がオブジェとして出てきて、なんなのかなあと考えていました。 ラストも、他の出演者が一斉に去り、レポレッロが後向きで一人放心して、カタログを左手からパラパラとめくれて落としました。理解できない、この世とは思えない出来事を目のあたりにして、ショックだったのはわかるけど、それで何表現してるのかなあ? プログラム買えば解説あるのかもしれませんが、ちょっとよくわかりませんでした(笑) 2幕冒頭の、林の絵のパネルが並ぶセットは、ふすまや屏風のような和のイメージ醸し出して、コラボ的な感じでとても印象に残ってます。 ドン・ジョバンニは、本当にいろいろ解釈することで、さまざまな印象となりますね! 完璧な楽曲がスパイス加えて、ますます魅力的になっていきます。 指揮 コンスタンティン・トリンクス 演出 グリシャ・アサガロフ ドン・ジョバンニ ルチオ・ガッロ レポレッロ アンドレア・コンチェッティ ドンナ・アンナ エレーナ・モシュク ドン・オッターヴィオ ホアン・ホセ・ロペラ ドンナ・エルヴィーラ アガ・ミコライ 騎士長 長谷川顕 マゼット 久保和範 ツェルリーナ 高橋薫子 新国立歌劇場合唱団 東京フィルハーモニー交響楽団 平成20年12月13日 新国立歌劇オペラハウスにて お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008年12月13日 20時57分03秒
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