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カテゴリ:オペラ CD・DVD・他
出ずっぱりのオルフェオ役ステファニー・ブライス(メゾ・ソプラノ)がとにかく素晴らしかったです!
見た目は”親方”張りなのですが(笑)、声にある高貴な響き、低音もぐ~ッと胸に迫ってくる豊かな音域。それがその場その場の情感をみごとに表わしています。 カストラートはこういう声質だったのでは?という彼女に対するコメントを読んだことあります。 音響を通してですが、初めて聞いてみてまさにその通りだと感じました。 一瞬ハイテノールの男性かと思ってしまう場面続出! METライブビューイングは、実は2007‐2008シリーズ第1作のネトレプコとアラーニャのロメオとジュリエット以来なのですが、やっぱタイムリーに話題の歌手や舞台を見る・聞けるというのはいいですね~~ この演目の中でいちばん有名な歌曲、オルフェオの「エルリディーチェを失って」 冥界へエウリディーチェを連れ戻しに行ったオルフェオが、エウリディーチェの懇願に耐え切れなくなり、彼女を見てはいけないという掟を破ってしまい、その瞬間エウリディーチェが黄泉の国へ連れ戻されてしまう・・その嘆きを歌う終幕近くの歌曲。 よくソロで聞くときは、単に悲しみを歌っているだけだと思ったのですが、こうして話の流れで聞くと、悲しみより絶望を表現しなければならないのだなぁ、そしてブライスの歌は実に絶望して何も考えられない、信じられない心理状況を表現していると感じました。 すばらしかったです。 演出には、過去の偉人、歴史上の人物に扮装させてコーラスを配置したり、シンフォニアの部分にモダンなダンスを入れたり、結構楽しめました。 個人的には、愛の神が羽つけて、ピアノ線に吊らされて上から降りてきたのはいいけど、ショートヘアーにピンクのポロシャツ、ベージュのコットンパンツと、まるきり隣の家のオバサンの格好だったことや、オルフェオがギター抱えて冥界に降りる姿がなんか流しのオッサンみたいに感じたり、衣装に少し文句ありました でも聞いてよかったと思えるブライスの声でした。 指揮 ジェイムス・レバイン 演出 マーク・モリス オルフェオ ステファニー・ブライス エウリディーチェ ダニエル・ドゥ・ニース 愛の神 ハイディ・グラント・マーフィー いい音楽を聞いた後はおいしい食事、今お気に入りの鯛のレモングラス蒸と、あんこうのブイヤベースにワインでイイ気分です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009年02月15日 15時39分42秒
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