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カテゴリ:オペラ ライブ
ショッビングモールに見立てた演出、幕があがった瞬間、お~っというどよめきが客席で起こりました。
黒と紫と鏡をモチーフにした、コスメティックとアクセサリーとブティックの売場セットは、高島屋タイムズスクエアか新宿伊勢丹みたいなおしゃれな感覚です。 LUNIQUE?GRENLAIN?Drio?ローマ字で書くとよくわかりませんが、セットのロゴ見れば、あぁ!と思えるブランドばかり、ハハッ笑ってしまいました。 アディーナは高級ブランド化粧品売場の美容部員という設定、オペラグラスで見ると、胸に付けてる名札に「Adina」と書かれています、細かい!パンプスにスカーフを首に巻き、背筋ピンと伸ばしている姿勢は、まさに設定役そのものです。 一方ネモリーノは売場の商品補充係という設定、ベスト姿でガシャンガシャンとシール値札を貼りながら、思いを寄せている売場のアディーナを見ています。 モールに次々入る人出る人、年配夫婦、若い恋人同士、女子高生にナンパする男性、さまざま。みんな「普段ぽい」カッコなので、衣裳に無理がないのがいいですね! エリート士官学校生という設定のベルコーレ登場、仲間と売場を闊歩し買い物しまくって、さらにお客も店員もナンパしてます。キザだけど、なんかおのぽりさん的な行動で、おかしいです。 そして各地のショッビングモールを回って美容クリーム実演販売するセールスマン、ドゥルカマーラが赤いシャツに黒のベスト、黒のパンツ、金ラメのジャケットで登場。 ネモリーノは彼から缶ボトル飲料を愛の妙薬として買うのです。 2幕、売場はウサギの着ぐるみや巨大風船が飾られたイベント会場風景になり、アディーナとベルコーレの結婚式がまさに行われようとします。 閉店でライトが落ち立ち入り禁止のスタンドが設置され、掃除機が走り、そんな中でネモリーノとアディーナは愛を確かめあい、翌日開店と同時に、ドゥルカマーラは、Elixir D´Amourというフレグランスをセールで売りまくり、ベルコーレだけクサっている中、全員ハッピーでメデタシメデタシ。 私はこの演出、かなり気に入りました、日本人に合ってます! 売場の客の小芝居や、店員が客空くとショーウィンドー拭いたりとか、柳原可奈子の観察ばりコントみたいで、楽しかったです! 歌手の方はみなさんかなり丁寧に歌っていらっしゃいました。 アディーナ川越塔子さんはとんどんノッてきて、2幕のドゥルカマーラやネモリーノのやりとりはアジリタもバシッと決めるし、役柄設定にも合って、大喝采でした。 森口さんはさすがですね!雰囲気と言い、キザなベルコーレがとても小気味よかったです! 党さんのドゥルカマーラ、おかしさは非常に出てました、ブッフォ的キャラがもっと組み入れられればもっっとアピールしてきますね!(私はDVDのエンツォ・ダーラとかばかり見てるんで) 中鉢さんは人知れぬ涙とかきちんと聞かせてくれたのは、さすがのテクニックですが、全体的にわたし的には、もうネモリーノには声少々重いのでは?と感じざるをえません。 音運びはとても丁寧で、いかにも若手登用らしいというか、もっとテンポあれば楽しいのに!と感じてしまいました。 字幕に「美容クリーム」とか、ネモリーノの相続は「外商担当の確かな情報」とか出てましたが、あれは訳だけですよね?イタリア語わかんないんですが、歌は原文どおりなんですよね? とても楽しい演出、ぜひスタンダードにして何度もバージョン見せてほしいです! 指揮 園田隆一郎 演出 マルコ・ガンディーニ アディーナ 川越塔子 ネモリーノ 中鉢聡 ベルコーレ 森口賢二 ドゥルカマーラ 党 主税 ジャンネッタ 宮本彩音 藤原歌劇団合唱部 東京フィルハーモニー交響楽団 平成21年6月13日 東京文化会館にて お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009年06月14日 10時17分22秒
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