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2009年07月19日
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カテゴリ:オペラ ライブ

オペラ・コミーク(台詞が入る)形式と演出が、カルメンの自由渇望をとてもよく表現していました。
しかも、カルメンには、いわゆるクレバーな独立指向というより、生まれながらの天真爛漫というか、裏を感じないため、何となく許してしまう。
今はあまり表現することが少なくなった「愛すべきアバズレ」のような描き方が、かえって新鮮で、カルメンの印象をとても鮮明にしたと思います。

カルメンのステラ・グリゴリアンは、とても明るい声で、こういったカルメン像にぴったりでした。

 

こんなカルメンに出会ったら、運命翻弄されるのは当然という感じの、またまた適役ドン・ホセのルカ・ロンバルト。

リリックかつ繊細な歌声が、カルメンとミカエラの間でだけでなく、揺れてどうしようも収集つかない気持ちをとても的確に表現していました。

 

そして今回一番のお薦めは、ミカエラの木下美穂子さんです。
一途で、いわば「芋っぽい」ミカエラに、声も表現もピッタリ!ホセとの1幕二重唱で、いいなぁと感じ、3幕アリアは力強さまで感じて、もう言うことないです。

 

今回、3幕で通常省略される、ホセとエスカミーリョの決闘シーンが入ってました。このシーンがあるだけで、3幕のイメージがまるきり変わり、その後の4幕へつながる重要なポイントなのだと驚きです。

ここで本領発揮したエスカミーリョのジャン=フランソワ・ラポワント。
闘牛士の歌(クプレ)終了後、舞台上で酒場の客役全員が演出でブラヴォ叫びすぎで、客席のほうはかえって引いてしまっていました。
エスカミーリョ自体の印象も、クプレだけと3幕のやりとりがあるのとは全く違います。フェロモンバリバリだけの女たらしではなく、プライドをかけて闘牛士をやっているという意気込みと男らしさを感じます。男から見て別な面でいいなと思う存在、エスカミーリョに新たな発見でした。


1・2幕は初演のオペラ・コミークをそのまま、3・4幕は台詞がレチタティーボとなる改訂版も混ぜたそうで、そのためか1・2幕続けて休憩となりました。

できばえ後半の3・4幕の方が圧倒的によかったです。

1・2幕は、台詞や、オケのみのシンフォニア部分はとても軽快なのに、歌とオケが融合する部分がとにかくつまらない。自由をテーマにしながら全く躍動感を感じないのです。連続して100分という上演時間がつらかった!期待大だっただけに残念。その分のカバーも含めて後半は時間を感じなく没頭できて満足です。

 

ジャン=ルイ・マルティノーティの演出は、先ほど申し上げたように、カルメンの自由渇望とても感じることができたし、また細部が興味深かった!

前奏曲のあと、ラストでカルメンを刺殺したかどで死刑(なんと椅子に座って絞首刑!)になる場面がいきなり登場!
セキディーリャでは、スニガがホセを誘惑しているカルメンとホセの姿をのぞき見し、カルメン移送で補助につこうとする兵士を止め、そしてホセはカルメンに逃げられてしまう。ホセへの嫉妬みえみえで、2幕のごたごたにつながります。
2幕冒頭ジプシーの歌も、酒場でなく、牢のなかのホセの前に幻影のようにカルメンが現れて踊り歌う。

でもやはり、3幕の紗を利用して、険しい山道と密輸団の休憩地を分けた場面が、スピーディーな場面転換で、やはり一番気に入りです。

 

来年はカーセン演出でバーンシュタインのキャンディードやるそうです。期待します!

 

芸術監督・指揮  佐渡裕
演出  ジャン=ルイ・マルティノーティ

カルメン  ステラ・グリゴリアン
ドン・ホセ  ルカ・ロンバルト
エスカミーリョ  ジャン=フランソワ・ラポワント
ミカエラ  木下美穂子
フラスキータ  菊地美奈
メルセデス  ソフィー・ポンジクリス
モラレス  与那城 敬
スニガ  斉木健詞
レメンダード  小原啓楼
ダンカイロ  加賀清孝

二期会合唱団、ひょうごプロデュースオペラ合唱団
NHK東京児童合唱団

東京フィルハーモニー交響楽団

衣装  シルヴィ・ド・セゴンザック
装置  ハンス・シャルヴェルノホ

平成21年7月19日 東京文化会館にて






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Last updated  2009年07月19日 21時33分17秒
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