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カテゴリ:オペラ ライブ
オペラ・コミーク(台詞が入る)形式と演出が、カルメンの自由渇望をとてもよく表現していました。 カルメンのステラ・グリゴリアンは、とても明るい声で、こういったカルメン像にぴったりでした。
こんなカルメンに出会ったら、運命翻弄されるのは当然という感じの、またまた適役ドン・ホセのルカ・ロンバルト。 リリックかつ繊細な歌声が、カルメンとミカエラの間でだけでなく、揺れてどうしようも収集つかない気持ちをとても的確に表現していました。
そして今回一番のお薦めは、ミカエラの木下美穂子さんです。
今回、3幕で通常省略される、ホセとエスカミーリョの決闘シーンが入ってました。このシーンがあるだけで、3幕のイメージがまるきり変わり、その後の4幕へつながる重要なポイントなのだと驚きです。 ここで本領発揮したエスカミーリョのジャン=フランソワ・ラポワント。
できばえ後半の3・4幕の方が圧倒的によかったです。 1・2幕は、台詞や、オケのみのシンフォニア部分はとても軽快なのに、歌とオケが融合する部分がとにかくつまらない。自由をテーマにしながら全く躍動感を感じないのです。連続して100分という上演時間がつらかった!期待大だっただけに残念。その分のカバーも含めて後半は時間を感じなく没頭できて満足です。
ジャン=ルイ・マルティノーティの演出は、先ほど申し上げたように、カルメンの自由渇望とても感じることができたし、また細部が興味深かった! 前奏曲のあと、ラストでカルメンを刺殺したかどで死刑(なんと椅子に座って絞首刑!)になる場面がいきなり登場! でもやはり、3幕の紗を利用して、険しい山道と密輸団の休憩地を分けた場面が、スピーディーな場面転換で、やはり一番気に入りです。
来年はカーセン演出でバーンシュタインのキャンディードやるそうです。期待します!
芸術監督・指揮 佐渡裕 カルメン ステラ・グリゴリアン 二期会合唱団、ひょうごプロデュースオペラ合唱団 東京フィルハーモニー交響楽団 衣装 シルヴィ・ド・セゴンザック 平成21年7月19日 東京文化会館にて お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009年07月19日 21時33分17秒
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