テオドッシュー貫禄のアイーダ、2幕フィナーレは三点Esで締めてくれました!(ここのEsって、私はカラスのCDで聞いたことしかないんで、興奮しました。)
実質的にみんな彼女を聞きに来ていたんですから、大サービスで答えてくれたんですね。
テオドッシューは弱音(しかも会場内すみずみまで響き渡る!)を実に効果的に使ってアイーダの葛藤と心情を表現してくれました。やっぱ格が違います。
彼女の「勝ちて帰れ」はホントにドラマチック。3幕アリアも一音も逃すまいと聞き入りました。
ただ、正直言えば、ヴェルディならレオノーラ(イル・トロヴァトール)やヴィオレッタで来てほしいですね、あと初期モノとか。それにフェニーチェあたりがベルカントで連れてきてくれないですかねぇ。
テオドッシューファンとしては、もちろん彼女のリサイタル、できればオペラを生で聞ければたいへんうれしいですし行ければ飛んで行って聞くのですが、やっぱ希望はどんどん広がります。
アムネリスもラダメスもよかったです。それとオケ、特に金管がひさびさ気持ちがすっきりする音を聞かせてくれて満足です。
セットはバックに金で縁取りした出入口兼用ピラミッドをおき、両側に柱配しただけでずっと変わらず。
東欧らしいシンプルさでいいと思います。
バレエダンサーやバックコーラス(警備の男性やお付きの女性)、ラダメスやアモナスロなどが非常に露出多い衣裳だったのにはちょっとびっくりでした。
ダンサーズの踊りはかなりよかったです。
指揮 ジョルジョ・クローチ
演出 マッシモ・ガスパロン
アイーダ ディミトラ・テオドッシュー
ラダメス マリオ・マラニーニ
アムネリス ヨラナ・フォガショヴァー
アモナスロ ミゲランジェロ・カヴァルカンティ
ランフィス ミロシュ・ホラーク
国王 オレグ・コロトコフ
使者 イジー・フルシュカ
巫女の長 タグマル・ヴァニュカートヴァー
プラハ国立歌劇場管弦楽団/合唱団/バレエ団
平成21年10月31日 東京文化会館大ホールにて