チェコの古都チェスキー・クルムロフから「真正バロック・オペラ」によるヘンデル・オペラのアリアを楽しみました。
「優雅で幻想的なバロック演技と豪華衣装」という謳い文句どおりです。やっぱバロック演技(ジェスチャー)とフットライトによる照明が特徴つけていました。
足元からの照明はまさに当時の雰囲気を醸し出します。ちょっと薄暗い舞台だからこそ、明るいと少し大げさに感じるジェスチャーが効果的なのだと感じました。
後半にアリオダンテやリナルドという馴染みの演目がありましたが、やっぱ秀逸に感じたのは前半ラストとアンコールでも歌った、「メディア王ソザルメ」の二重唱<私たちの魂は>でした。プログラムを見たら、ジェスチャー付きで大成功収めた演目とか。納得です。
ソロだと、わたし的にはどうもぎこちない動きに感じてしまうジェスチャーが、美しい二人のハーモニーにこんなにもハマるものなのか!と、もう驚きでした。堪能度合いも100%です。
演出上少人数収容の劇場での公演となるでしょうから来日はなかなか難しいのでしょうが、ぜひ全幕を見て聞いてみたいです。
オペラ:セルセより
序曲
ジグ
セルセのレチタティーヴォ・アッコンパニャート<私の愛するプラタナスの>
セルセのアリオーソ<懐かしい木陰よ(オンブラ・マイ・フ)〉
オペラ:アルチーナより
アルチーナのレチタティーヴォ<やっと分かったわ>
アルチーナのアリア<ああ、我が心よ!>
オペラ:アルチーナより
ルッジェーロのアリア<緑の牧場よ、さわやかな森よ>
オペラ:メディア王ソザルメより
エルミーラのレチタティーヴォ<ああ女神ヘカテーよ>
エルミーラのアリア<ああ、残酷な天よ>
オペラ:メディア王ソザルメより
エルミーラとソザルメのレチタティーヴォ<陛下、軽傷にとどまったのは>
二重唱<私たちの魂は>
-休憩-
オペラ:アリオダンテより
ガヴォット
ジネヴラのアリオーソ<可愛らしさ、お色気>
オペラ:アリオダンテより
アリオダンテのアリア<暗く不幸な夜のあとには(Dopo notte)>
オペラ:リナルドより
シンフォニア
リナルドのアリア<愛しい許婚、我が恋人よ>
オペラ:リナルドより
アルミナーレのアリア〈わたしを泣かせてください〉
オペラ:ロンゴバルディ王妃ロデリンダより
ロデリンダのアリア<私の愛する人よ!>
オペラ:エジプトのジューリオ・チューザレより
チェーザレとクレオパトラのレチタティーヴォ<美しいクレオパトラ>
二重唱〈愛しい方! 愛しい女(ひと)!〉
-アンコール-
オペラ:メディア王ソザルメより
エルミーラとソザルメの二重唱<私たちの魂は>
オンジェイ・マツェク(チェンバロ)
ズザナ・ヴルボヴァ(演出)
ヤナ・ピノヴァ・コウツカ(ソプラノ)
ヴェロニカ・ムラツコヴァ(メゾ・ソプラノ)
ロツァリエ・コウサリコヴァ(チェロ)
キャノンズ・コンサート室内管弦楽団
平成21年11月21日 トッパンホールにて