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カテゴリ:オペラ ライブ
色々なお考えの方がいらっしゃるでしょうが、わたしは自身の癒しと明日からの活力にしたいと、今日の公演に行ってきました。
開演前にマエストロ、ズービン・メータが、歌劇場を代表して、被害に合われた方々へのおくやみと、今日公演できることの感謝、来場した人たちへの感謝、復興への活力のメッセージを述べました。
「妙なる調和」からカヴァラドッシのマルコ・ベルティは飛ばす飛ばす。心配したけど、星は光りぬまできっちり歌いました。
ライモンディはさすがのスカルピア、オペラグラスで覗く表情が音楽と一体!
そしてトスカのアディーナ・ニテスクは本当にすばらしい。艶と深みのある声で心情豊かに聞かせてきます。 今回あらためて、トスカは単に一途さや純情さで思い余ってスカルピアを刺したのではなく、信念と精神的強さがあったからなのではと感じました。 カヴァラドッシが、自身でも気付かず、実はトスカから力強さを与えられている。トスカは本当はそれをちゃんと理解していて、でもおくびにもださない。 「歌に生き恋に生き」は、(今回の舞台の有名独唱全般にあてはまることで個人的にはいいことだと思うのですが)妙に誇張したりせず、流れで自然に入っていき、哀しみとむなしさを歌いました。 ナイフに気が付き躊躇するのは、これから犯すであろう罪の大きさに動揺しているのではなく、スカルピアがこちらを見ていないか慎重に見極めたから。 敬虔なクリスチャンとはいえ、現代ならこういったトスカがありじゃないかとわたしは思いました。
ズービン・メータは、張り切りすぎることなく、でも淡々とすることもなく、非常にきびきびした指揮に感じて、わたしは大満足です。
マリオ・カヴァラドッシ:マルコ・ベルティ スカルピア男爵:ルッジェーロ・ライモンディ チェーザレ・アンジェロッティ:アレッサンドロ・グエルツォーニ 堂守:ファビオ・プレヴィアーティ スポレッタ:マリオ・ボロニェージ シャルローネ:フランチェスコ・ヴェルナ 看守:ヴィート・ルチアーノ・ロベルティ
指揮:ズービン・メータ 演出:マリオ・ポンティッジャ
演出助手:アゴスティーノ・タボーガ
フィレンツェ五月音楽祭管弦楽団/フィレンツェ五月音楽祭合唱団
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Last updated
2011年03月13日 21時00分51秒
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