やっぱり序曲から、さぁはじまるぞ!のウキウキです。
2幕の「女・女・女のマーチ」で休憩という変則でしたが、この曲はその後の盛り上がりのキーになるメロディーですから、耳に残り、効果的だったのでは?
フィナーレもカーテンコールも、そして指揮者エンリコ・ドヴィコが舞台にあがった後にロベルト・マイヤーが指揮台にあがって奏でたアンコールも「女・女・女のマーチ」。
最後のマイヤー・カーテンコールは会場全体で手拍子になり、大変盛り上がって楽しかった!
オペレッタは理屈でなく、お祭りみたいに楽しむのだというのを実感。
もちろんキメはきちんと抑えてます。
歌手は歌えるだけでなく、皆コメディアンです。おまけにダンスもできるってのがすごい。
ヴァランシェンヌのマルティナ・ドラークは、カンカンをバレエダンサーたちと踊るのですからすごいです。回転も足上げもヒケとりません。
ハンナのアレクサンドラ・ラインプレヒト、最初は固かったようですが、ヴィリアの歌を歌い切ったあとから、がぜんノッてきました。
3点Esも披露してくれて、高音きれいにだしてきます。
素直な態度になれない、意地っ張りなもどかしさもよかった。
ハンナの元カレで今も引きずってるダニロ・ダニロヴィッチは、今日のみ出演のモルテン・フランク・ラーセンでした。
先日「ウィンザーの陽気な女房たち」でもフルート氏をコミカルに演じてましたが、まさにオペレッタの歌手です。歌も性格づけもお見事!
ハンナとの「Lippen Schweigen」は、ロマンティックでほんとうに素敵でした。
カミーユ・ド・ロションを演じたヴィンセント・シルマッハーは、顔つき東洋系なので、お母さんがそうなのかなあ?
ハイCもだしたし、きれいな高音バシバシ決めてくれて、心地よかった。
でも、歌手どうこうより、オケ含めた劇場レベルの高さが、やっぱアピールするのですね。
マイヤー監督の人間的魅力も存分に感じた、ウィーンの薫り満載の公演でした
指揮 エンリコ・ドヴィコ
演出・美術 マルコ・アルトゥーロ・マレッリ
演出補 エンリコ・デ・フェオ
合唱指揮 トーマス・ベトヒャー
ミルコ・ツェータ アンドレアス・ダウム
ヴァランシェンヌ マルティナ・ドラーク
ハンナ・グラヴァリ アレクサンドラ・ラインプレヒト
ダニロ・ダニロヴィッチ モルテン・フランク・ラーセン
カミーユ・ド・ロション ヴィンセント・シルマッハー
カスカーダ子爵 ミヒャエル・ハヴリチェク
ラウル・ド・サン・ブリオシュ ロマン・マルティン
ボグダノヴィッチ ヨアヒム・モーザー
シルヴィアーヌ リディア・ペスキ
クロモウ ライムント・マリア・ナティエスタ
オルガ ベアーテ・リッター
プリチッチ フランツ・ズーラーダ
プラスコヴィア スーリエ・ジラルディ
ニェーグシュ ロベルト・マイヤー
ウィーン・フォルクスオーパー管弦楽団
ウィーン・フォルクスオーパー合唱団
ウィーン国立バレエ団
第1幕 15:00-16:20.
第2幕 16:45-17:50
2012(平成24)年5月27日 東京文化会館大ホールにて