・郵政採決前/武部幹事長 反対議員に活動費・
・反対派副幹事長2人/受取り拒む・ 産経新聞(10月3日付)の報道によると、郵政民営化関連法案の衆院採決直前だった今年6月下旬、自民党の武部勤幹事長が、法案反対派の同党副幹事長(9月の衆院選で落選)に、「政策活動費」として現金を手渡していた。 この前議員は数日後、副幹事長職を辞任する意向を固め、現金を返却した。同法案採決をめぐり武部幹事長ら党執行部は当時、この前議員を含む反対派議員に対し激しい説得工作を展開しており、微妙なタイミングの現金授受に波紋を広げている。 前議員は6月27日、党本部の幹事長室に呼ばれ、武部幹事長から政策活動費として現金約30万円の入った封筒を提示された。前議員は副幹事長辞任を視野に入れていたため、「お預かりさせていただく」とその場はいったん受領し、3日ほど後に「(副幹事長の)使命を果たせない」として返却したという。 前議員はこれに先立つ4月にも幹事長室に数回呼ばれ、「反対をやめろ」などと強い口調で説得を受けていたという。 自民党の副幹事長は当時18人。このうち法案に反対したのはこの前議員を含む2人で、もう1人の反対派副幹事長(落選)も「6月に副幹事長職の辞任を願い出た後、幹事長から活動資金の提示を受けたが、受け取らなかった」と関係者に話したという。 武部勤幹事長の談話 「政策活動費は、党に代わって党勢拡大や政策立案、調査研究を行ってもらうために、通例より党役職者の職責に応じて支給している。(買収など)ご指摘の点はまったくありません。各政党には政治活動の自由が憲法で保障されており、政治活動にかかわる政策活動費の詳細については回答を控えさせていただきます」(産経新聞) いま、なぜ、産経の1面と社会面に記事が出たのか?・ 産経新聞(10月3日付)は「7月に武部幹事長が郵政反対派の副幹事長にカネを配ったことがわかった」などと、スクープぽく報道した。 しかし、この話はすでに永田町では「公然の事実」であり、広く知れ渡っていた。 それが、この時期に産経がこの記事を載せたのか。(1)あるいは、平成16年政治資金収支報告書の定期公開に合わせた記事。(公開時の紙面収容できなかった記事を掲載した)(2)捜査当局が「贈賄事件」として動く可能性がある。(3)あるいは一時、捜査当局が「贈賄事件」として動いて失敗した。(4)武部幹事長留任に反対すいる勢力ののリークか。 いずれかの背景があるのではないか。