・竹島&歴史で謝罪要求/韓国・
・盧武鉉「左翼」政権/対日外交を転換・ 韓国からの報道によると、韓国政府は3月17日、国家安全保障会議(NSC)の常任委員会(委員長・鄭東泳統一相)を開き、対日関係についての「基礎と対応」とする声明を発表した。 このなかで韓国は領土、歴史問題で、日本に「謝罪と反省」を求めた。 声明では「最近の日本の一連の行動は、東北アジアの平和と共存を求める意思があるのか疑問を持たざるを得ない」と最近の日本の対韓姿勢に強い「失望感」(政府高官)を表明。その上で日本に謝罪と反省を求め、島根県議会が可決した「竹島の日」条例撤回要求を改めて表明するなどの対日外交の4つの原則と5つの対応を発表した。 韓国政府が発表した4つの原則は(1)人類の普遍的価値と常識に基づく韓日関係の構築を目指す。こうした次元での徹底した真実の究明、真摯(しんし)な謝罪と反省、普遍的な方式に立脚し過去史問題の解決を図っていく(2)竹島問題の挑発など日本の行動に対しては、過去の植民地侵略を正当化するものとして認識し対処する(3)韓国は国際社会に韓国の立場の大義を示し、日本の態度変化を促していく(4)日本の既存の退行的な態度にもかかわらずわれわれは基本的なパートナー関係を傷つけず経済や文化、人的交流を続けていく-としている。 また5つの対応では(1)竹島問題では領有権を守護(2)歴史問題での両国の共通認識を目指す(3)日本統治時代の被害者問題は日本にさらなる努力を促す(4)日本が国際社会で主導的な立場を獲得するにあたり隣国の信頼が前提と主張していく(5)両国の各方面の交流は継続する-などとなっている。 韓国政府の「日韓関係に関する声明」は、竹島問題や教科書問題などでの日韓関係の悪化を踏まえ、盧武鉉政権(左翼政権)の対日姿勢を整理し日本に注文したものだ。特に竹島問題で高まっている反日感情を背景に、日本に対する「断固たる強硬姿勢」を示すことで国内世論をなだめる狙いがある。 また声明は左翼政権らしく「日本の良識ある知性や市民たち」といい、「日本の良心勢力との連帯」、「両国の市民社会間のネットワーク構築」などとの「市民団体」を名乗る日本国内の左翼団体への期待が強調された異色のものだ。 新しい対日外交を目指すという声明は、昭和40年(1965年)の日韓国交正常化以降、日韓の協力関係による成果には触れず、領土問題や歴史認識問題、さらなる過去補償など対立部分をことさら強調している。 これは過去の政権の対日外交を否定し、日本に対しあらためて「真摯な謝罪と反省」などを求めるという外交常識を逸脱した暴論に近い乱暴な主張になっている。