2日の日記
晴れ 午前5時起床。メールのチェック。うめ子ちゃんと散歩。風呂。朝食。4日締め切りの原稿と5日締め切りの原稿の資料調べ。それにしても朝日と読売という日本を代表する二大紙元旦付の社説には驚いたと同時に呆れてしまった。読売の社説については後日に述べることにする。・朝日社説の厚顔/有権者に幻想抱かせた非に頬かむり・ 朝日の社説「与野党の妥協しかない」である。冒頭「民主党が歴史的な政権交代を成し遂げてから、わずか1年4カ月。政治がこんな混迷に陥るとは、いったいだれが想像しただろうか」と慨嘆している。冗談じゃない。余りにも無責任過ぎる。 そもそも政権交代となった前回の総選挙(平成21年)の際、有権者に問うべき選挙の真の争点は「百年に一度」といわれた経済危機に政治がどう対処するのか、という経済政策だった。 前回総選挙当時、自民党政権の麻生太郎総理(当時)は衆院の解散にあたり、市場原理主義、行き過ぎた構造改革、行き過ぎた規制緩和の見直しを宣言、日本経済の回復に全力を挙げると表明した。 ちなみに当時の民主党には経済危機、戦後最悪の景気に対する深刻度も対応策も見当たらなかった。 麻生内閣の緊急経済対策で経済はこの年4月から上向き、選挙後が正念場であった。日本経済を成長軌道に乗せるには、選挙後さらなる追加経済政策を果敢に打つ必要があった。 ところが「経済危機に政治がどう対応するか」と争点をぼかし、意図的に「政権交代」にすり替えたのは、朝日などメディアである。この選挙で朝日は正しい情報を伝えず、結果的に「政権交代の幻想」を有権者に抱かせたのである。 しかし、賢明な有権者や識者は民主党が政権公約をさも新しい選挙公約のスタイルのかのように上辺だけを「マニフェスト」と名付けた民主党の「マニフェスト」の中身を吟味・検証し、そのあからさまな矛盾、虚偽を見抜いて民主党政権が政治の混迷を招くことを予見していたのは事実である。 今日の政治の混迷、日本国の閉塞状況を予見できなかったのは、朝日などマスメディアである。 それは朝日が民主主義の一翼を担う責任ある言論機関であるにも関わらず、政権交代を熱望する余り民主党「マニフェスト」の中身を吟味・検証することを怠り、民主党の未熟さ、危うさを見抜く賢明さを欠如していたからである。この点で、朝日は「言論機関失格!」と言わざるを得ないのではないか。 そして、「政権交代」による民主党政権の誕生である。民主党政権を歓迎する朝日は、狂喜乱舞したかのような紙面だった、と言えば言い過ぎだろうか。 民主党政権は麻生政権下で成立した「21年度補正予算」の執行停止し、補正予算を組み換えた。その結果、政策の手を緩めることになり、日本経済は成長軌道に乗ることができず、経済危機、財政危機が一層深刻化したのである。いま振り返れば、結果的に日本国と日本国民にとっては「悪魔の政権交代」であったと言えば言い過ぎだろうか。 朝日社説の厚顔なところは、自らの正しい情報を有権者に提供しなかった自らの非と民主党の非、民主党失政に頬かむりした上で、政治の混迷、山積する難題を解決する方策として「与野党の妥協しかない」などと平然と述べていることである。 「菅首相は野党との協議を求めるならば、たとえば公約を白紙に戻し、予算案も大幅に組み替える。そうした大胆な妥協へ踏み出すことが、与野党ともに必要だ」と、ここでは前回の総選挙で称賛した民主党の「マニフェスト」を何もなかったかのように「公約」と表現を変えている。 その上で野党第一党の自民党に対し、「支持はさっぱり戻っていない。このまま総選挙になれば、投票先を失った選挙難民が路頭に迷うであろう。それを恐れる」などと中立姿勢を装いながら牽制しているのだ。 次の総選挙時に有権者が投票先を失って「選挙難民」が路頭に迷うとは笑止千万である。何とも視野の狭い見方である。 こういう朝日的な見方は賢明な有権者を愚弄するものである。 民主党政権を冷静に見つめ、いまを生きている有権者は賢明であるからだ。 今日の政治混迷の責任は菅民主党政権にあることは言うまでもない。 それを「喧嘩両成敗」式の論調で野党も責任を取り、民主党政権に協力しろ、と言わんばかりの「与野党の妥協しかない」というのは「過剰な民主党贔屓」である。朝日は政権公約破綻、衆参ねじれ国会、党内抗争で身動きできない民主党菅政権に助け船を出しているわけだ。 かつて朝日は「インテリが紙面を作り・・・・」と尊敬とも嘲笑とも受け取れる評価で学生などインテリ層の読者が売りであったが所詮、朝日のインテリ論説記者は戦後からの左翼思想の潮流を引きずって、政治における保守主義、保守政党が生理的に嫌いなのではないか。 日本国は民主主義国家のであるから思想・信条の自由があり、とやかく言うつもりはない。こちらの自由に批判させてもらう。 が、朝日のような「インテリ風」の新聞の過剰な保守主義嫌い、保守政党嫌い、過剰な民主党贔屓は、この日本国を危うくするだけである。