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テーマ:海外生活(7779)
カテゴリ:日本に想う
ここ数週間、我が家はミリエット新聞を読んでいます。
・・・そのワケ・・・ クーポン集めると、〇ヶ国語・電子辞書がもらえるから。 子供だましのようなシロモノであったとしても・・・ (日本語も対応と書いてある・・・) 旦那が毎日シコシコクーポンを切り取ってます。 その残骸をワタクシが読んでいます・・・(なんか夫婦逆のような・・・) その残骸・おとといのミリエット日曜版に非常に興味深い記事が ありました。 トルコ通なら一度は観ている・そしてトルコ人なら聞けば腹の虫が おさまらないアラン・パーカー監督「ミッドナイト・エクスプレス」。 これはビリー・ヘイズの体験談を元にオリバー・ストーンが脚本を 書いていますが、ビリー・ヘイズと同じ刑務所に収監されたエリック、 その「エリック」の基になっている人物が38年ぶりにイスタンブールに やってきたのです。 彼はアメリカ人ではなくスウェーデン人で、現在はジャーナリスト、 今回はイスタンブルで開かれるシンポジウムに参加のための訪ト だそうです。 「収監されていたスルタンアフメット刑務所がフォーシーズンズ (ホテル)になっちゃってるなんて・・・ まるで非現実の世界・・・」 ええ、そうでしょう、ワタクシも刑務所には全然思えませんもの。 ・・・そしてもうひとつの「ミッドナイト・エクスプレス」・・・ ・・・その影にはヒッピー日本人たち・・・ (ビリーじゃなくてエリックが小説書いてたら、日本人登場の 「ミッドナイト・エクスプレス」になってたんだなー・・・しみじみ) 時は68年。彼は元祖ヒッピー世代で、ほんとはインドに行くつもり だったが、途中イスタンブルに立ち寄る。 スルタンアフメットのヒッピーの溜まり場は、今も昔も変わらぬ かの有名な「ラーレ・プディング・ショップ」。 ここで日本人ヒッピー達と仲良くなる。 ある日、日本人ヒッピーが贔屓にしている麻薬の売人(トルコ人)から 30g大麻を購入。日本人ヒッピー娘とギュルハネの安宿で一夜を 共にしていたら、そこに警察が踏み込み、大麻所持で逮捕。 「おまえがあそこで大麻売ってんのは知ってんだ!!吐け~~!!」 「売ってません~~!!」 そして日本人ヒッピー達と共に留置所へ・・・ その後裁判でエリック・懲役12年3ヶ月、日本人ヒッピー男・8年6ヶ月、 日本人ヒッピー娘は2年6ヶ月の求刑を受ける。 彼らは当初、正真正銘「豚小屋」状態のスルタンアフメット刑務所 (現フォーシンズンズホテル)に収容されたが、5ヶ月後、トルコに 名を馳せるマフィヤの大親分が収容されているトプタシュ刑務所に 移送される。 ここで大親分に「おまえ、草(大麻)吸うのか?」と聞かれ、「はい」と 答えると、大親分はポケットから取り出し分けてくれ、仲良く一服、 といった経験もしたそうだ。 その後バイラムパシャ刑務所に移送される。バイラムパシャは 出来たばかりで大変快適、絵(絵の具など配給があったらしい)や 詩を書いたり、ギターを弾いたり、時にはみんなで座っていろいろな ことを討論したり、熱い友情も芽生えたりしたらしい。 (しかし映画にあったようなビリーとのエロチックな入浴シーンなどは 断じてなかった!!と言い切ってる) このとき一緒に逮捕された日本人ヒッピー娘・よしの妊娠が発覚、 彼は刑務所でよしに結婚しようとプロポーズする。 刑務所長は二人を部屋に呼び、スウェーデン総領事を仲人に、 結婚の調印式を執り行う。 その後よしは刑務所内で女の子を出産、クリスティーナと名付ける。 よしが娘を連れて出所した後、娘は里子に出されてしまう。 彼は里子に出すことに絶対反対だったが、服役中の身の彼には どうすることも出来なかった。 現在クリスティーナは37歳、スウェーデンで幸せな家庭を築いている。 よしは出所した後、彼と会うことはなかった。 風の噂では、よしはアメリカに渡り、5年前ガンで亡くなったらしい。 彼はスウェーデン政府の援助もあり、12年の刑期を5年で終え、 出所後船乗りやヒッピーをしながら北欧諸国やブラジルをまわり、 結婚離婚を繰り返し、現在は10年前に結婚した妻とスウェーデンで 暮らしている。 彼は「19歳から24歳までの5年間で人生で学ぶべきすべてを バイラムパシャで学んだ。言わばここがわたしの人生の大学」と 語っている。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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