まだまだ・・・
家を一軒、しかもそれなりのお家を購入できるくらいの金額です・・・。昨日、提出した相続税の申告書。その税額だけで、ン千万円・・・。毎度のことながら、目ん玉が飛び出るくらいの税額を記載した申告書を提出する責任の重さを感じる。こういうのに、慣れてはいけない・・・。そんな意味で、今日の日記は自戒の意味を込めて書いている。ただの数字と思えば、大したことはない。普段からケタの多い数字は見慣れているわけだし、これくらいの税額は、(相続税では)珍しくもない。でも、ただの数字とは思ってはいけない。以前にある先輩税理士から教わった。その先輩は、「税額=お客様の痛み」と定義している・・・と。ン千万円の税金の負担の痛み。私が飲まず食わずに働いたとして、果たして、その税額に相当する金額を手にするには何年かかるだろうか?そんなことを考えると、その責任感に押しつぶされそうになる。だからといって、相続税の仕事が嫌いなわけではない。財産評価や税額計算をするだけであれば、誰だってできることですが、相続の仕事の大半は、それ以外の諸々に尽きる。申告の事務手続きとはいえ、その家族の過去から現在に至るまでの様々な「想い」や相続人間の微妙な「感情」に触れる場面は多々ある。そこを感じ取って仕事をしないと、依頼をしていただいたお客さんとトラブルになることがある。だから、言葉ひとつをとっても、考えながら話さなければならない場面も多い。若い時は、そんなことがとても煩わしかったし、配慮を欠いた発言で、大失敗もした。だけど、私も少し年をとったのか、いろいろな事情や感情が理解できる年齢になってきたし、そういうものを配慮する立ち居振る舞いができるようになってきた・・・ということかな?申告実務に長けているにこしたことはないけれど、そればっかりでは、相続税の申告は難しい。相続税を得意としている税理士先生というのは、私の知る限り、人間的にも尊敬できる方が多いような印象を受ける。やっぱり、そういうところがなければ、務まらないのでしょうね。そう思うと、私はまだまだ、青いね・・・。