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カテゴリ:こどもネタ
実際には24時間、安穏と暮らせることはめったにない。
友人宅から帰ってきたら風呂上りの息子がぼさっと立っていた。すぐに支度するから、と、朝のうちに下ごしらえしていたものを使ってちらし寿司を作る。数日前に出したばかりのお雛様は毎年同じ場所に鎮座している。 さて、息子がなぜかからみはじめたのはお風呂からあがったあとだった。なんやかんやと言い出した。 わが家の恥をさらすような話だが、常々夫婦円満にやっていくには子供はいないほうがいいと思ったりする。子はかすがいというが、子はこちらに赤裸々でいろと迫る。いくら惚れたはれたで一緒になったとはいえ(そもそも間違いだったかもしれないが(笑))夫婦で赤裸々って大変よ。いや、ほんま。 で、息子の目はふしあなではないらしく、お前たち夫婦の会話はどうなんだ?とまぁ、そんなこたぁ言ってないが、こちとらそんなことを問われているような気がするわけである。 曰く、ヤツには私が夫の言いなりになっているように見えるらしい。で、それは違うとはっきり言う。が、話しながら思う。息子には父親が重たいんだろうな。どうにもかなわないように見えてんのかな。その悔しさから私の態度が余計にイライラするのかもしれないなぁ、と。 父さんは自分の意見を聞いてくれないからどうせ・・・という言い方をする息子に「アンタね、それは違うよね。どうせって言うな。どうせでもなんでも従うんだったらハラのそこから納得しろ。そうじゃなかったらわかったような顔するな」というと、母さんはどうなんだ?とか、俺はいやだとか、だったら俺は手を出す足を出すとか、まぁぐだぐだ続く。そのうち「この話、やめよう。もういいよ」と言い出す。あっはっは。辛かろう。自分の気持ちをえぐるのはしんどいもんだ。で、いいよ、やめても、とこたえる。そういうのは、ゆっくりやればいいんだ、と思うのでそう返事する。 最後に言わせて、と聞いてるか聞いてないかは別にして言ってみる。 「負けるな。父さんに手をあげて気が済むかどうかは自分で考えればいい。あげたかったらあげてみればいい。これからアンタはいっぱいケンカしなきゃいけないかもしれない。そういうもんだ。アンタの大事なもんは自分で守れ。」 ぶすーっとして、口ごたえしまくって、ちょっと泣いて、としていた息子だが、なんやかんやでそのあともしばらく絡んできて全然違う話とかもする。 そのうち私が「ねぇねぇ、ちょっと背中をさすっとくれー」とねだる。「げ。」と言いながら息子は背中をさすってくれた。辛かった背中がほぐれて気持ちよくうたた寝をしてしまう。しばらくしてからだろうか、夫が仕事から帰ってきた。ドアがあく音と息子のとてもいい響きの「おかえりー」が遠くで聞こえる。 息子はいつ、父親と本気でケンカすんだろうなぁ。 そして、そうやって、離れていくんだなぁ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009.03.02 11:21:24
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