3月26日に放送された「美の巨人たち」で、青木繁の代表作で
国の重要文化財の「わだつみのいろこの宮」を紹介していました。
その絵は、とても魅力があって。引き込まれそうになりました。
この絵を見たいと強く思いました。その願いが今日、叶いました。
28歳の若さでこの世を去った、青木繁。今年は没後100年に
当たるそうです。それを記念した最初で最後の大回顧展が、京都
国立近代美術館に来ると知って、万々歳!早速行って来ました。
階段を上がったら、目の前に「わだつみのいろこの宮」の180cm×
68cmと縦長のキャンバスの作品がありました。私が行った時には、
奇跡的にもその絵の前には誰もおらずで、ゆっくり見ることが出来ま
した。やっぱり本物は良いです。これだけでも来た甲斐がありました。
此処に描かれているのは「古事記」の一節で、山幸彦が、兄の釣り針
を失くして海底にある宮殿へと探しにきたところ、海の神の娘である
豊玉姫に出会ったという場面。その豊玉姫のモデルが恋人の福田たね
と言われています。構図も色彩感も見事。魅力的。ずっと眺めていたい。
「天才」と言われながら、経済的な不遇や健康上の不安等々により短
い生涯だった為、作品数は約440点と言われています。今回は油彩画
・水彩・素画、そして手紙や写真などの関連資料も多く展示されていて、
とても興味深く知ることが出来て、良かったです。とても満足しました。
もうひとつの代表作「海の幸(重要文化財)」もありました。どちらも
福岡県久留米市の石橋美術館所蔵。この展覧会7月10日までです。