あたし一人の時間
姉ちゃんと兄ちゃんがいない昼間は
あたしの天下よ!
触らせてくれなかった鉛筆もシール帳も
隠し場所はわかってるわ。
あら、今日は姉ちゃんがしまい忘れたハンコがあるじゃない?!
どんな風に使っていたかしら?
インクをつけてっと…
やだわ、スポンジとれちゃったわ。
あらぺたぺたつくわ、手に。
ま、いっか。
それよりお母さんに見せてみなくちゃ。
おかあさーん
あら?なんで驚いてるの?
あたしの手が青いから?
怪我したわけじゃないのよ、心配しないで。
そういうことじゃない?
あちこち青くなってるから?
え、それでもない?
何か怯えているみたいね。
いえね、わかっちゃいるのよ。
姉ちゃんが発狂泣きするだろうって。
でもね、絶対あたしには怒らないってのも
ぶたれたりしないのも
わかってるのよ。
ただ姉ちゃんの部屋に出入り禁止になるのは
勘弁なんだけどねー。
ごめんね、姉ちゃん、
あたしもやりすぎたって
今回もちょっとだけ反省してるから。
注;手のひらはさらに青く、両手にインクべったりなんですが、証拠写真は拒否されました。