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2024年02月19日
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カテゴリ:哲学研究室

 ネット上に出てた「ゲシュタルトの意味は、全体的なまとまりの構造のことです」、というウソの解体から、まずは必要。
  ゲシュタルトというのはドイツ語であって、「形」とか「姿」、の意味。
 「構造」とか「全体的なまとまり」、といった特殊な意味はもともと、ない。

 米心理学の一分野であるにすぎないゲシュタルト心理学のグループが、ドイツ語を改変させたがっている、ネットを使って文化破壊までやってる、というだけの話。
 日本が文化的な面の随所でヤラレているように、勝ち組による文化破壊工作が今も行われているのだ。
 
 Ge・stalt。
 (人の)姿,容姿,体つき,体格;(物の)形
 (はっきりしない)人影,物影
 (重要な)人物;登場人物;((話)) えたいの知れぬ人物

 プログレッシブ独和辞典というのが同じネットに載ってた。
 これで、もとの、この言葉の特徴がよくわかる。
 (人の)、(物の)、(はっきりしない)、(重要な)、本質を表現したいための言葉なのだ。
 全体的なまとまりの構造などを示すものではない。

 これから見ていくゲシュタルト心理学は、ドイツ出の心理学者・ウェルトハイマーに由来するもののようである。
 ここで初めて、「全体性のある構造」という意味合いが付け加わるのだろうか?



 <ウェルトハイマー>1880~1943年。

 ユダヤ人らしく、スピノザの影響があるらしい。
 スピノザがユダヤ人やめたように、この人もカトリック教会で教育を受けたというからユダヤ人は一応やめた人、らしいのだ。

  そういった疑似ユダヤ人たちを特に、ナチスは攻撃し撲滅しようとした。
 それで逃げたのか、それとも組織的な何か陰謀があったのかは知らない。 
 若いころは「チャールズ大学で法律や心理学、哲学を学び、ベルリン大学で哲学と心理学を学」んだという。

 ベルリン大学での研究ののち、「運動視の実験的研究(1912年)」を発表。
 これがゲシュタルト心理学の誕生。
 ナチスを避けて、仲間もいっしょに米国に?。

 「クルト・コフカやヴォルフギャング(ガング)・ケーラーらとともに1930年代にアメリカでゲシュタルト心理学を旗揚げ」したんだという。
 これは米側のプロパガンダ、後の時代のウソ。

 ゲシュタルト心理学の基礎は、<ファイ現象(仮現運動)>の発想だ、といわれるので大陸時代なのだ。
 コマ送りして映画を見せる、あの錯覚映像認識現象の事。
 現実でも、オイラたちは運動する物体を見てると思ってるが、実際には個々の画像を連続処理してるだけ。
 時間が絡む、心理現象なのだ。
 これをウェルトハイマーは研究してた。
 科学的心理学の志向は、ヴントとほとんど同じだとオイラ思う。

 ヴントは、自然科学から見た心理学、つまり「経験科学」や「実験心理学」なんだが。
 その心理学は<精神と物理の並行説>をとってて、要素の要分析でやってた。

 ウェルトハイマーは、経験科学、実験心理学である部分はヴントと同じく。
 アリストテレスとは別離した、科学風の心理学なのである。
 さらに、その科に、選ばれし特権与えて。
 心理学上で、人間の<全体的な構造を重視>にかかる。

 「人間は部分の総和以上の存在である」、と見なしたのである。
 心理だけ科分類しておいて素材化し、構造化して、それが総和以上の人間になる、というわけだ。

 しかし心理学は必ず<合目的論議>。
 いずれにせよ、哲学的視野からのものではない。
 この時代に、3つの主な心理学が一気にでてきた、わけだが。
 いずれも哲学とはまったくの無関係なのだ。

 アリストテレスの修辞学的心理学は、人の<内省心理学>であって、必ず<心身合一が特徴>である。
 だから、オイラの言う無知の知言わなくても、ぜんぜん別物。

 それを別ものにしてはじめて、<科学的心理学>というのに仕立てることができた。
 心身一体では、科学にならない、からだ。
 「ゲシュタルト心理学がアリストテレスのそれに近い」というのもウイキの言うウソなのである。

 1、ヴントの、経験科学的(実験)心理学は、<精神と物理の並行説>が特徴。
 2、フロイトの経験科学的心理学、<無意識重視>でも、ノイローゼにならない心理学、つまり科学重視だった。
 3、ウェルトハイマーの経験科学的(実験)心理学は、<全体的な心理構造を重視>。

 (人の)、(物の)、(はっきりしない)、(重要な)、本質表現したい心理に、全体性のある構造があるんだとみなして。
 部分の総和以上の存在である人間を、理論的に、架空の時空に再現したい技術を企画した。
 つまり科学技術を目指していたということ、は間違いないだろう。
 アリストテレスと別れて科学を目指すここで、未知の目的が合体し。
 優生学も、もちろんここで、採り込んでしまっているわけである。

 そしてここで、さらに。

 ゲシュタルトには「まとまりのある全体が持つ構造の特性」という、現代的かつユダヤ人的な企画的意味合いが、初めて濃厚に加わっていると見なせうる。
 ヴントの<要素主義的な分析中心の心理学>に対し。
 <全体構造投企主義的心理学>だ、と単純に言っていいかもしれない。
 ヴントより一層科学的であり、つまり合目的傾向は強いのかも。

 彼らは行動主義的だとみなされることを嫌がるようだが、投企的に、より行動的でもある。
 ポシティブだということ。
 すでにユダヤ人ではなくなっているのだが、その<現実優先>の特徴も、モロに出てる。
 人がゲシュタルトを知覚するときには、<プレグナンツ(簡潔さ)の法則>がある、という言い方で、この特徴を際立たせるようだ。

 心理学が人の心の基本原則を見出したとしてそこに全体構造を投企し、経験科学で実験再現の試験を目指す、というわけで。
 この法則はまさに、投企し実験される試験のめざす簡潔さ、そのもの。
 近接の要因、類同の要因、閉合の要因(括弧など閉じたもの同士はひとまとまりになりやすい)、良い連続の要因、良い形の要因、などだそうだ。
 つまりこれが、<導入された目的行為そのもの>なのである。

 被験心理に<目的導入>しておいて、その<目的を試験実験再現>し、_<目的だけを簡素に取り出そうと>しているわけだ。
 問題は、明らかに優生学をも含むこれらが、ホントに<人の心>の基本原則なのかどうかなのであるんだが。
 この簡素化が、それを、(心身一体の)基本原則を、見えなくさせている。

 人の心理に一般的に、簡素化させて理解しやすくさせるという、その傾向があること。
 目的切り出しが可能なのを見ても、それはまちがいないだろうが。
 人の心は、そこまで「合理的」で「機械的」で、「単純」かつ「操舵可能」なのかね? 簡潔さの「要求」は、どこからくるんかね?
 「統覚」は、どうするんか?

 ウイキには、関連する記事としてヴォルフガング・ケーラーと「本能による洞察学習」「ブーバ・キキ効果」、クルト・レヴィンと言う人の「場の理論」「ツァイガルニク効果」が紹介されたてた。
 これらも暫時見ていきたい。


 <ヴォルフガング・ケーラー>

 類人猿研究所で、類人猿が試行錯誤に拠らない<洞察学習>を行うことを発見したという人。
 発見せんでも、洞察があるから人に進化していったと科分類されたんちがう?
 洞察企画と進化認識は、おんなじ発想おのものであることがわかる。
 そしてここでは、もっと構造的な企画が投企されているのだ。

 行動主義のソーンダイクが、「動物は刺激ー反応の条件付けを通して、行動による試行錯誤を行い学習に至ると提唱」した。
 そんな「報酬に対する(欲望充足反応なんぞといった)関係性」なんかじゃなく。
 受動的なものでもなくて。
 このヴオルフのギャングは、能動的な、ポシティブな、私たちの<本能>であると言いたいようだ。

 「解決に必要なのは、努力よりひらめきだ」彼は述べる。
 ひらめいた後で、ひらめき述べられても・・・。

 ブーバ・キキ効果には図式的魔法陣を感じるが。
 何のことか、魔法陣感受能力の低いオイラには、まったく理解できんかった。
 言葉を重ねた記号ではなく、映像で瞳着させた文字を読むような、特化導入のものだ。
 この人とは、特にオイラ相性悪いと思う。


 <クルト・コフカ> 1886 - 1941年

 ベルリン大学で学位取得後1910年よりフランクフルト大学シューマン研究室の助手となり、同じく助手であったW.ケーラーと知り合った。
 1924年に渡米。
 コーネル、ウィスコンシン両大学の客員教授を経て、スミスカレッジの心理学の教授
 主著「ゲシュタルト心理学の原理」(1935年)。

 <行動的環境>という概念も、彼のものだ。
 「人や動物は、客観的環境もしくは物理的,地理的環境に対して行動しているのではなく、認知した主観的環境に対して行動している」、とする。


 <クルト・レヴィン>1890 - 1947年

 この人もウェルトハイマーと類似のドイツ人のようだ。
 レヴィの名を持つ。
 「ツァイガルニク効果の研究や境界人の概念の提唱で知られる」、とウイキに言う。
 これについてはあとで。

 マサチューセッツ工科大学にグループダイナミクス(集団力学)研究所を創設し、「社会心理学の父」と呼ばれているらしい。
 フランクフルト学派との関わりが強く、緊張、欲求、動機づけ、学習について実験したという危険な人物。
 組織指導者なのだ。

 私講師で苦労してた人のようだが。
 「状況によって人間の行動が決定されるというレヴィンの考えは革新的な内容」だったらしいので、米の組織に注目されたのだろうか。
 違うと思う。
 スタンフォード大学から招かれたようだ、というが。

 二つの組織の間で佇み、実はどちらにも所属していない、彼の言う<マージナルマン>を、この人は若いころは志向してたようだ。
 哲学では、中庸やエポケーといった最重要な概念なのである。
 それに近いことやってたようだ。

 しかしそこに足場がないとも感じていたようで。
 これは残念ながら、時空なしの特徴。
 失われた時を求めてさまよう人種の特徴。
 つまり自己享有の感性認識も自覚もロクにない、その証拠。

 「自分が何者でどこに所属しているのかという安定したアイデンティティが欲しかった」レヴィンは、<場の理論>というものに行き着いたようだ。
 人の行動は、その人格に加え環境的な場のものだと。

 「人間の行動は環境からの影響とその人の状態によって決定される」?
 これって宿命論だな。
 人は二つの場を同時には持てんのやから。
 「この関数は意図的な行動のみならず、夢や願望、思考などにも当てはまる」となると、やっぱり、そうなる。

 時間も空間も考えずに、時間も空間もおいらの感性だと捉えずに宿命的にある別門、たとえば環境という場だと思い込んでしまうと、宿命の道を選ぶしかないわけだ。
 時間や空間に、共有的な意義しか見ずに、自己享有についての反省が一切ないのだから。

 人の行動は環境から影響を受け、人の状態も絡むだろう。
 だが宿命に決定されることなどはない。
 行動を決めるのは、個々人の<統覚の自由意思>であり、環境や人の心理状態などではない。
 奴隷的宿命ではない。
 そもそも、共有の無意識や意識構造などではない。

 この人はそうは考えなかった。
 環境が宿命させると考えた、というだけのこと。
 民主主義や独裁体制といった政治体制環境でもない。
 身体から分かれた精神心理が共有してある、っつうのがすでに、ばかばかしい論議なんだが。
 彼らはなぜか一意のポシティブな共有のみに真剣、積極推進、なのだ。

 ブルーマ・ツァイガルニクというソ連人との共同研究で、ツァイガルニク効果というのを、レヴィンは、提唱もした。
 ロシアのポルシェビキの背後にオリガルヒがいたように、米での組織的心理学研究の背後にもオリガルヒがいる。

 この効果とは。
 「達成できたことに比べ、達成途中のものや達成できなかったことの方が記憶に残りやすい現象」のことだという。

 あたりまえやろ、こころにひっかかけているん、やから。
 享有形式を見ようとしない彼らには、その<心のひっかかり>が見えてないようだ。

 「課題の途中で、ある状況を作り出すことによって、ツァイガルニク効果が出るんだ」、と言うが。
 他者から受け入れられる、経験や、より良い人間関係を築くための力を身に着けていくことを目的として、心理実験や実習へ誘う、ようだが。

 この目的もウソだろう?
 実務的業績を見ればわかる。
 「変革マネジメントの解凍―変化―再凍結モデルの考案、アクション・リサーチという研究方式、グループダイナミクスによる訓練方法など」
 機械工学やコンピューター関係にも多大な影響与えてそぅだ。

 牧師が牧羊犬使って小羊を飼う、その目的隠してるんだろ?
 オリガルヒとはお仲間。
 「自己や他者への気づきを促さにゃならんほど」の、「望ましい人間関係を構築できるようサポートを」行わにゃいけんほどの、小羊の群れが心理学療法対象に想定されてる。 「健康な成人を対象」、というのは明らかにウソである。


 <ブリューマ・ヴリホヴナ・ゼイガルニク>1901- 1988年

 ソビエト連邦の心理学者、精神科医。
 プリエナイ出身。
 ベルリン大学に留学。
 ゼイガルニク効果をクルト・レヴィンの指導のもとにいたとき発見。
 のちに、ヴィゴツキーの共同研究者の一人となる

 病理心理学の専門家、らしい。
 統合失調症の心理研究にレフ・ヴィゴツキーとアレクセイ・レオンチェフの原理を導入したという。


 <ソーンダイク>1874 - 1949年

 米の心理学者・教育学者。
 コロンビア大学教授
 連合主義の一形式の、結合主義研究で知られ、教育測定運動の父と言われるそうだ。
 試行錯誤説(ネコの問題箱の研究)が有名らしい
 ウィリアム・ジェームズの本を読んで心理学へ興味を持ち、彼のいるハーバード大学に進学
 コロンビア大学に移り、ジェームズ・キャッテルのもとで研究。
 「動物知性-動物における連合過程の実験的研究-」で博士号。
 キャッテルのもとでキャット研究。

 動物の行動は試行錯誤に過ぎない、を実験で確認、結合、効果、満足、不満足。、強度の法則、レディネス等の諸法則を確認。
 著書に教育心理学、精神的社会的測定学序説(1904)、動物知性、算数の心理学、学習の基本法則などがある。



 さて、ウェルトハイマーに戻る。

 ウェルトハイマーの「ゲシュタルト心理学」が言いたいことは、こんな共有心理の原則なんぞ、じゃないだろう。
 むしろ、<人は個々の情報を、必ずしも認識してない>と思ってるからだ。
 人の享有者の無知なんて、知ったことか。
 共有の形式もどうでもよい。

 映画フィルムは、人間の心理を科学で素材化し、認識のその1コマ1コマを正しく認識するわけではないことを知った。
 ゲシュタルトは、これを見出しただけだろ?。
 情報は、どこで忍び込んだのか?

 一意に情報を原則把握している、まとまりのある全体が持つ<構造の集合特性に従って>、その認識を合理的に処理してるはずなんだ、と言いたいのだろうが。
 それら構造が科学的に、実験再現出来、ノート化可能なんだ、としたいんだろうが。

 人は。
 <個々の正しい情報認識は一切無視してしまう法則に縛られている>とウェルトハイマーは感じているのだ。
 単に、<一意となって>、しかも<集合体として>情報を認識するのみ。

 まるで機械じゃんかよ。
 共有しか意に介さないのでは、個々人の享有は無視されるからだ。

 共有心理の心身が分離した後になって、これを、再度繰り返し確かめる。
 それが、ゲシュタルト心理学の「実験」なのだ。
 シュテレンする様を、ゲで用意企画して。
 全体+アルファーの様を確かめようとした。

 しかし心理の統覚に、狙いの一意をどうやって持ち込むんか。
 そこが最大の懸念の場所になると思わんかね。

 構造は、知性が写す図式の様の瞳着像にすぎないのだ。
 つまり偶像にすぎん。
 しかもこの図式を、図式として認識するのは、知性ではない。
 (感性だ)。

 (感性が、カテゴリーに従って純粋悟性概念を図式化する)。
 これはもちろん心理学なんぞではなくて、カント先生の論議分野なんだが。
 心身分離した(合目的)科学では、図式操作は可能でも、図式の内実にまでは迫れない。
 せいぜい、危険な魔法陣を仕立てるくらいのことしかできない。

 彼らはしかし、この心理学の創り出した魔法陣をもとに、有益に特化した構造を実務に存分に活用した。
 人の心理に作用して創り出す「映画」や、人のように思考する「コンピューター理論」などを組み立てていったのだ。
 プレグナンツの法則は、ゲシュタルト心理学の科学技術的成果である。

 が、彼らには、その意味が十分理解されていない。
 というか、まったく理解されていない。
 個々人の、つまり羊の認識など、彼らプロテスタントには、どうでもよいことだからだ。
 簡潔さという理解認識への共有心理法則なのだが、科学的には、これを捉えきれない。

 科学の名のものとにやってきた、諸々の害悪がある。
 道徳的に許されざる心理実験だとか、集団相手の軍事技術の数々。
 MKウルトラへとつながっていく、医療や防疫関係絡みの悪行の数々もある。

 それらを挙げつらって晒していたきたいが、資料がそろわない。
 20年前にネット上で調べられてたことが、もはや不可能になっているとわかった。
 それで次回は、心理学で歪んでしまいそうな哲学史を本来の姿に戻すために、一旦アリストテレスに立ち返りたい。
 上記のテーマは忘れたわけではない。
 哲学としての逍遥学派、哲学史36-1。







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最終更新日  2024年02月19日 14時55分48秒
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