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カテゴリ:母
親孝行をしたいと思って
日本一と謳われている能登の◎◎屋に 母と、2泊したことがあった。なるほど日本一だけあって、 値段も目が飛び出たが、サービスもなかなかのものだったし、 館内は、日本情緒漂う、すばらしいものだった。 私達は、夜、館内にしつらえた江戸風の舞台を観た。 客は、他所のホテルからも、ぞろぞろと、来ていたようだ。 旅芸人の座長は、裕◎◎という芸名らしい。相当のお爺さんで 顔にどんなに厚化粧をほどこしても、その老醜を 隠しおおせるものではないほどに、痩せさらばえて、 ひどい女形さんだった。ところが、 オーディエンスの真ん中真ん前に座った女性が、 「ゆ===ちゃ====ん!!!!」と奇声を挙げている。 立ち上がって両手を振ったりして、たったひとりで大騒ぎ。 私は、その女性を見て仰天した。 その日、母と温泉に入って、脱衣所で涼んでいると ひとりのでっぷりと太ったお婆さんが付き人の女性と入浴してきた。 その着物や帯を見て、あまりにもりっぱなので、 声をかけずにはおれなかった。 「もしもし、失礼ですが、貴女の着物と帯は、すてきですね!」と 言ってしまった。 かの、お婆さんは、じろりとわたしを睨み付け、あんたなんかと しゃべるもんかと、言うように、ぷいっと、無視した。 すると、つきそっていた女性が、 「あのね、この着物は、作家さん★★で、200万円します。 帯は、作家さんが◎◎で、一点物で、300万円くらいするんですよ~」 と、ささやいた。その上、一番上等の部屋に1ヶ月も逗留していると 言うではないか! その、がまがえるのようなお婆さんは、むすっとはしていたのだが、 どうだ、参ったか!と言っているようにも見えた。 私達は、恐れをなして退散したのだが… くだんのお婆さんが、まるで、小娘の様に、金切り声を発しているんです。 そして、舞台では、 座長の爺さんが、江戸町娘姿になって、ぴたりと両手をつき、 「▼▼さま~~!この度は、衣装一式をお贈り頂きまして、 ありがとうございました!今日はこの衣装で踊らせていただきまする~~」 と、たったひとりのお婆さんに向けてごあいさつをしているのだ。 こういう世界を見たことがなかったから、 驚いちゃったな~~~~~!!!!ほんと。 お婆さんは、追っかけかな?? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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