|
カテゴリ:母
私のお婆ちゃんの、大きな庄屋さんだった実家のことを
一話だけ書きます。 お婆ちゃんの兄が、家を継ぎ、それから、その息子の代になってから、 お人好しのぼんぼん息子は、ある選挙に祭り上げられた。 何度も担ぎ上げられ、すべての財産は選挙活動に消えて行く。 かなりの資産家であったが、田舎の選挙のこと、財産もみんな人手に渡り 没落した。 子供達は、家の宝物を売ったお金でやっと、大学を出してもらった。 その宝物の中のひとつに、エピソードがあるのだ。 屏風と、金蒔絵の碁盤があった。 昔々、何時の時代の、何の戦いかは、知らないが、戦があった。 ある日のこと、怪我をした2人の侍が、助けを求めて、この家に逃げてきた。 一人の侍は、大きな屏風を担いでいたし、もう一人は 金蒔絵の碁盤を担いで逃げてきた。その屏風は大切な家宝らしくて、 侍達は、負傷していたのに、必死で担いで逃げて来たのだった。 2人は、手厚く看護を受けて、1年ほどを過ごしていたが、 一人の容態が悪化して、亡くなった。もう一人の侍は、 元気になって去っていくことになり、 お礼にそれらを置いて出て行ったと言う。 その残された宝物が、のちに子供の学費に変えられたそうだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[母] カテゴリの最新記事
|