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カテゴリ:母
(ローマの休日)と、(王様と私)の2本をリアルタイムで観た母は、
晩年ビデオを買って毎晩観ながら眠るのを楽しみにしていた。 そして入院したとき、 「私は毎日100回以上看護師さんに(ありがとう)を言うのよ。」 と、私に言った。 それは、「ローマの休日」の賜なのです。 劇中オードリー・ヘプバーンが言葉をひとつ言うたびに、 「ありがとう」と言う。 「サンキュー」という感謝の言葉は、外人って、 日本人と決定的に違うところがあって、 何か物を言った後「サンキュー」という言葉をくっつけるのは 単なる習慣のようだ。 レストランなんかで、ウエイトレスが料理を運んで来たら、 日本人は何もいわないけど、外人は「サンキュー」と、言う。 レジで、おつりを渡されたら外人は、「サンキュー」というが、 日本人はレジの人が「ありがとうございました~」と言うだけ。 外人は、ちょっとしたスピーチの最後に必ず「サンキュー」で閉める。 最近日本人も大分言うようになってはきましたけど。 飛行機の中での放送でも、外国の言葉でしたら最後にサンキューで終わる。 日本語の放送には、無い。(最近の事は知りません 涙) そういうふうな、文化の違いみたいなところがあるんだけど、 ただ、 ローマの休日のプリンセスでも、仕えてくれている目下に対して、 言葉のはしばしに、「サンキュー」という言葉を口に出し、 プリンセスなんだから、いばっていても良いはずなのに、 劇中、眠り薬が効いてきて、わけがわからなくなった時でも グレゴリーペックに、「では、おまえは下がってよろしい、ありがとう」 とゆう具合だ。 そんなところに、母は、いたく感じ入った。 映画を繰り返し観て、晩年に、気が付いたらしい。 自分もそんな、上等な人間の真似でもして、周りの人々に 「ありがとう」と言える上等の人間に近づきたいと思ったらしい。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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