母は、毎日、自分に問いかける生活をしているうちに、
何がこの世で一番尊いか?どんな生活をしたら満足か?と考えて、
"結局 、人が生きるということは、自分自身の生活そのものを
一生懸命生きて、ずっと後で、ああそうだったのかと思うものではないか"
と思い至ったのでした。そうしたら、
芸術家こそ、真の生き方かもしれないと思い始めていたけど、
普通の生き方も、捨てたものではないかもしれない、
と思うと同時に、芸術家の友人達が、心の底で、急に色あせた様だった。
それから、自分は何がしたいのかな?とじっと考えると、
心の中から、結婚を望んでいる自分がいることに目ざめたのです。
苦労している母を幸せにしてあげたいと、そればかり思っていたのに、
反対に心配ばかりかけていたことにも思い至ったのでした。
自分が結婚することこそ、母が一番喜んでくれることだったと。
不思議なことに、結婚しようと、決心した次の日に、
お見合いのお話が来て、すぐに、結婚の運びとなったと言う。
めでたし、めでたし。
この母の話を聞いたのも、私が50才に近いころでした。
ブログを書いてみて、
私が結婚を決めた時と、ちょっと似通っているところがあるのに、
気がつきました。