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カテゴリ:高校時代
50年ほど前のこと
その日は、台風が来て、東京の街は、荒れていた。 丁度、兄は暇だったのか、 今日は良いところに行こうと言って 私を銀座に連れて行ってくれた。 銀座に、水が溢れて、私達は、足首まで水に浸かりながら ざぶざぶざぶざぶ歩いて、 「銀座和光」に入った。 兄は、かっこつけて、私に、 日本一の高級店を見せたかったのでしょうが、 日が悪かったね! びっしょびしょの、濡れ鼠の私達兄妹を見て、 和光の女店員さんは、クスクスクスクスと笑った。 顔から、火が出た。 オードリー・ヘプバーン主演の映画で、 「ティファニーで朝食を」 というのがあります、女優兼娼婦のヘプバーンは、 いつかは金持ちの男を騙して ティファニーで、買い物が出来るような生活がしたいものだと、 ずっと憧れていて、 パーティーの夜が明けた朝帰り、ふらふらと、 ティファニーの店のショーウインドウの前で 買ってきたパンを袋から出して食べるという 冒頭のシーンが有名だ。 銀座和光といえば、 そんなティファニーに匹敵するほどの店だったから、 笑われても仕方なかった。 その後は、決して近寄りませんでした。 (今は、お店知りません。もう、50年も、前のお話です。) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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