|
カテゴリ:母
昨日お布団の中で、ふと考えたこと。
再来年には、私達の金婚式を控えているなぁ~と。 私の両親が金婚式を迎えた時、父はもう、呆けが始まっていた。 母も20才で結婚して、70才だった。母の発案で、 マイクロバスをチャーターして旅行をした。 父も亡くなって 母は自分の77才の喜寿のお祝いを 一人でひっそりとした。 私達兄弟は、 母と一緒に暮らしていた次女以外は、 ずいぶん離れて暮らしていたので、つい、 母の喜寿の祝いを、失念していた。 後で知ったことだが 母は 地味な着物と帯をあつらえた。 驚いたことに 長じゅばんは、洗朱(あらいしゅ)という色合いを仕立てさせていた。 それは、母の運命への静かな抵抗にも思えたし、 これからひとりで生きるという意志にも見えた。 新しい着物をまとうと 昔から、夫婦で尊敬していた人の御後室様の家に ひとりでご挨拶に行った。 それから家に帰ってきたところで、 たまたま長女の夫が仕事でふらりと訪れて、 写真を撮りましょうという運びになったそうだ。 つくばいに入るしおり戸の前で撮った写真がある。 母は夫を亡くしたばかりで、あまり派手に動きたくなかったらしい。 雑誌の編集者でイラストレーターだった次女にデザインさせたタオルを 配っただけだった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[母] カテゴリの最新記事
|