続私の履歴書 ウイーン編(5) 。。。
にほんブログ村 ウイーンを根城とし、東欧6ケ国の巡回駐在員そしてウイーンフィルの指揮者 という、皇子には二つの顔がありました。 今となっては、皆様にお話をしてもいいと思いますが、三つ目の顔として MI-6 の諜報部員のエースだったです。007 ジェームズ・ボンドは 皇子の影武者であり、皇子が真の007 万能ボンドなのです。 さてさて、毎年、6月と12月になると、弊社ウイーン事務所は猫の手を借りたい ほど、超多忙になります。石油輸出国機構( Organization of the Petroleum Exporting Countories )、 OPECの総会がウイーンで 開催されるからです。 OPECは輸出産油国13ケ国で構成され、全世界の原油生産量の43%、石油 埋蔵量の三分の二を占め、石油供給の鍵を握るものです。 この総会にかけて、日本の石油元売り各社の会長・社長がウイーンに乗り 込んできますので、この接待とアテンドに駐在員は奔走。子猿所長など、この時 しか己の実力が発揮出来ないので、喜々としてゴマスリに精をだします。 所長社宅でのパーテイになると、駐在員の奥様方に召集令状が発令され、その 準備こきつかわれます。所長宅は大豪邸であり、来客の接待が主目的で、麻雀 ルーム・カラオケルームなどがあるんですよ。所長夫人は、自分が偉いわけでも ないのに、王女のように威張り散らし、駐在員の奥方達は彼女のご機嫌取りに 努めていました。 OPEC各国の随行員メンバーリストを見たところ、なんとあのサウジ王家 エレナ姫の名前が・・・・姫とは、悠愛皇子が中東巡回出張時恋仲となり、 日本とサウジ間の外交問題にも発展し、泣く泣く別れたという悲恋物語を、 覚えていらっしゃるブロ友さんも、少なくはないと思います。 月日の経つのは早いもので、あれからすでに10年。 歓迎舞踏会がシェーンブル宮殿で開催されるということを、小耳に はさんだ皇子は、いてもたってもいられなくなりました。 シェーンブル宮殿とは、ハプスブルク王朝の歴代君主が、主に離宮として使用した 宮殿で、宮殿と庭園が共に世界遺産に登録されています。 宮殿には、総数 1,411室の部屋があり、現在観光客に開放しているのは、40室 のみ。宮殿外壁の黄色は、マリア・テレジアに因み、< テレジア・ イエロー >と称されています。 シェーンブルン宮殿 そこで、エレナ姫と再会した、悠愛皇子。 二人はじっと見つめ合い、流れゆく時の中でも決して消える事のなかった、 お互いの愛を感じながら手を取り合ったのでした。 その時の映像が、NHK < 歴史秘話 今だから語れる・・ >で、 放映されたのでご覧になったかたも多いとは思います。門外不出の映像だったの ですが、当時の会長籾井が手をモミモミして、オーストリア政府から 借り出したもの。 ウンタンタ、ウンタンタ・・ウンタンタ、ウンタンタ・・ ワルツのステップが、あの時の熱い想いが二人の間に、蘇りました。 ラクダの背に揺られながら、砂漠で仰いだ満月を。 アラビック・コヒーを飲んだ途端、その苦さにむせた皇子。姫は笑いながら ナツメヤシの種を、口にやさしく入れてくれたことを。 襲われた姫を助けるため、ベドウインの首長と血みどろの戦いに、臨んだ皇子。 などなど・・・・ あれから10年の月日が流れて・・・・ エレナ姫と悠愛皇子は時がたつのを忘れ、いつまでも踊り続けたのでした。 想い出は心の宝石箱にしまって・・・ ==つづく== ブログ村ランキング参加しています。 下の画像を応援クリックしてね。 ↓ にほんブログ村