車のタイヤがパンク!ボルトは錆びててさあ大変:アメリカ人(エスパニョールも!)って親切だ!
夜9時過ぎに妻の運転で近所のスーパーへ。買い物を済ませガソリンを入れるためにスタンドに向かうときに異変を感じた。座席に座っていて固い物が地面を引きずるような感覚。なんとかガソリンスタンドまでたどりつき車を降りてみてみると、案の定、右後輪タイヤのタイヤが完全にパンクしていた。クラスメイトのタイヤ交換を数ヶ月前に手伝ったことはあるが自分の車でのパンクは初めてだった。見た目からサバイバル系の酒豪によく間違えられるのだが、こういうの本当に苦手だし酒はまったく飲めないなんだよね~・・・。(本旨とは半分無関係)とりあえずトランクからスペアタイヤとジャッキなどの必要器具を出してとりかかろうとしたのだが、いまいち勝手がわからない・・・。そこで現れたのが隣で給油をしていた白馬の王子ならぬ白車に乗った白人のお兄さん。「だいじょぶかい?」と声をかけてくれて、助手席の奥さんが待っているにも関わらず、手を真っ黒にしながら手伝ってくれた(というよりイニシアチブをとってくれた(照))ジャッキで車体を少し上げボルトをレンチで外そうと試みる。これのボルトがどうやっても回らない・・・。錆び付いているのだ・・・。レンチに乗って全体重をかけてもびくともしない。しかも5つのボルト全部がそんな状態・・・。この状況を見て、はやり給油に来ていた黒人のおじさんや白人のおじさんが集まってきれくれた。黒人のおじさん:「レンチが短いからテコの原理がよく働いてないんだよ」白人のおじさん:「俺の車に長いレンチがあったはず。トランクから持ってきてやるからちょっと待ってな」残念ながらおじさんの持ってきてくれたレンチはボルトに穴が合わなかった。(こういうのって標準サイズが決まってるわけじゃないのね・・・・)それでも白人のおじさんは、私のレンチを使い、自分の携帯電話が胸ポケットから落ちてバッテリーが吹っ飛んでしまうほど熱心にチャレンジしてくれた。いっこうにボルトは回らない・・・。白人のお兄さん:「ガソリンスタンドの売店から円滑油を借りてきなよ」日本で言うところのクレ55みたいな定番品がこっちにもあるらしい。とにかく言われた通りの名前の円滑油を借りることに成功し、スプレーしながら作業続行。まったくびくともしない・・・。白人のお兄さん:「こりゃあ専門家の助けを呼んだ方がいいかもね。AAA(トリプルA:日本で言うところのJAF)には加入している?」入っていなかった・・・。あと帰国まで1年、半年、4ヶ月と経過していて、もういいかなと思っていたのだ・・・。これはいよいよ業者に頼むしかないかなあと諦めかけていたとき、さきほど円滑油を借りたスタンド売店のスパニッシュ系のおじさんが颯爽と登場したのだ。実のところ彼は英語をまともに話せない。英語らしきものも話してくれているのだが、ほとんどおかまいなしにスペイン語を話しているようだった・・・。しかしこの状況に言葉の説明は必要なかった。彼は倉庫から十字方向に伸びた長いレンチを持ってきてくれ、作業に取り掛かった。そして、これまで誰もが回すことのできなかったボルトを回すことに成功したのだ!白人のおじさん:「なんでできたんだ!彼は何をしたってんだ!」しきりに状況を聞かれてしまった。負けず嫌いなのね、おじさん(笑)。レンチの長さ、円滑油が効いてきたこと、そしてスパニッシュ系のこのおじさんの体重という三種の神器がここに集まったためと推測している。けっきょく、このスパニッシュ系のおじさんがパンクしたタイヤを外してくれ、スペアタイヤの取り付けまでしてくれた。(ちなみに、パンクしたタイヤには道路に落ちていたのであろうネジが突き刺さっていた・・・)「グラシアス!」と連呼して10ドル札を何気なく渡した。こういうチップっていまだに慣れない。日本人的感覚だと逆にお金なんかあげて失礼にならないかと思ってしまうことがある。でも彼の場合はこのガソリンスタンドの従業員なわけだし、あげて正解だったのだろう。いろいろ大変だったが、最近あった事件、インターン初日に遅刻!:通りすがりのおじさんに救われる に引き続きアメリカ人の優しさ(もちろんスパニッシュ系のおじさんも含めてます)に触れることができて非常に嬉しかった。アメリカにいてこれまでいろいろ不快なこともあったが、これら一連の経験はアメリカという国をよい意味で見直させてくれた。今回お世話になった皆さん、零下の寒さにも関わらずこんなに親切にしてくれてありがとう!!さ、早いとこタイヤ買わないと・・・。