誰かが言わなきゃならない

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• 世の中の法則

  　「ますますそうなる」というのが世の中の法則です。例題をいくつか挙げると・暑いので冷房を使うと火力発電所がどんどん炭酸ガスを排出し、ますます暑くなる。・資源が品薄になると価格が上がり、買占めが起きてますます不足し始める。・金融不安で人々が資金を引き上げる。するとますます金融不安になる。・オリンピックでミスをするとあせってますます大きなミスをする。・低所得者は子供の教育に金を掛けられないので、子供はますます低所得化する。　そういえば、「泣き面にハチ」ということわざがあったのを思い出した。 

  2008.08.17

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• ご褒美だって？

    最近よく聞く嫌いな言葉がある。　それは高価なブランド品などを買った若い女性や主婦が街頭でインタビューを受けて「自分へのご褒美に買いました」という言葉である。　どんなことをしたのか知らないが、ご褒美というのは本来他人が認めてくれる証である。また自分のことなのに「ご」と敬語をつけるのもおかしい。だれも誉めてくれないから自分で誉めるとはいかにもずうずうしい。自己満足の最たるものである。 　自分なりにきつかった、よく突破出来たというのだろうが、本当の試練にあった人はそんなことは言わない。

  2008.08.17

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• 心と身体の関係に注目する

    姿勢を良くすれば心が安定する。正しい考え方が出来る。この原理を活用しない手はない。 　意識して笑顔をつくる。胸腺が上がり、ホルモンが出て気が晴れる。拍手をしたり手を合わせるのにもなんらかの効果があると考えられる。　狂言師野村萬斎は笑う動作をするとき身体をわざとかがめて苦しい姿勢から起こして肉体的に楽にして笑いが自然になるようにするという。心は肉体でコントロール出来るようだ。子供に寝転ばせて人に謝るという動作をやらせて上手くいかないことを教えている人もいる。　筋肉や目の疲れを取る動作もたくさんある。よく眠るための動きもある。それでまた心が健康になる。女性キャスター九十才の母親の健康法は朝起き窓を開けて３回深呼吸することだという。太極拳や謡、お経、写経もそうだろう。　こういう事例をたくさん集めて生活の中に取り入れるようにしたら良い。

  2008.08.16

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• 柔道ニッポン

  　日本は米国の軍事力を頼り、輸出で稼いで貯めた金は自分の国には投資せずに米国などに投資して利潤を上げるといった巧みな生き方をしている。主義主張は引っ込めて実を取る。　主義主張は高くつくものであることもわかっていて、冷静にそのようなものには金をかけない。主義主張では飯は食えないとあくまでもクール。柔道のように大きな相手を相手の力を利用して倒すやり方なのだ。　熱くならずにそこまでなれる国民性はイギリスなどを除いてそう簡単には見当たらない。私の見るところ、主に関西人が取ってきたやり方であり、関東人や東北人は、結構主義主張にこだわって損をする。特に東北人は純粋で幕末の会津藩や水戸の浪士のような行動に出る。　関西人の影響は北陸や関西以西の地方にも浸透していて、北九州地方の人もなかなかしぶといと思うがどうだろうか。

  2008.08.16

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• 平塚運一の版画

    １０２歳で亡くなった平塚運一という版画家がいる。私の所有しているのは伊豆初島という題。タテ１０センチ、ヨコ１５センチ。はがきくらいの大きさである。　伊豆の海と伊豆の山々の遠望。近くの海辺の建物。中央左に初島。それだけである。しかも白黒二色の世界。穏やかな波の表現。彫刻刀の切れ味の鋭さ。遠くの入り江の奥行き。岸近くの波立つ様。上空の雲と海の広がりで晴れ晴れとした空気までが描かれている。   何故白黒版画なのか。素朴さと厳しさ。白と黒の絶対の境地。空白表現。真っ黒表現の無限さ。運一は墨の世界のかすれ、滲みさえもこれを利用することを拒否。黒白と形で勝負する。陰影？そんなものはいらないよという声がする。だから木の表現などを見ると平面で立体感を出すために彫った線がミミズの如くのた打ち回わることになる。 　運一の版画は自ら課した厳しい制約下での大胆な表現に見事に成功している。

  2008.08.15

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• 高層マンション規制

    若者が都市に集まる傾向が続くとともに、高齢者も老後は車がなくても生活出来る市街に住みたいと考える。青森市などではコンパクトシティを目指して公共施設を中心部に集中し、徒歩圏で生活が出来るようにしようとしている。 　このような背景から首都圏はもちろんのこと、最近は地方の大都市でも高層マンションが続々建設されている。高層マンションが一棟出来たことによるインパクトはさまざまだ。マンションのコストは部屋数で安く出来る、宅配サービスや電気ガス水道・下水などのインフラ事業は効率が一層改善される。　一方、陽当たりやビル風被害の他、小中学校、地下鉄、バスなどはその影響で過密さがさらに進むことになり、災害対策や消防活動にも重荷となるはず。地下鉄では駅のホームの長さもラッシュ時の運転間隔も限度に来ているので沿線の住民にとっては大きな迷惑になる。その地区のゴミの量も一気に増える。　災害の多い我が国では超高層は防災面でも望ましくない。これから人口が減少する中で、適度の広さと高さで、災害に強い都市づくりが求められている。こう考えれば、ひところはやりの自由化、規制撤廃は結局規制再強化に戻っていくようだ。

  2008.08.15

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• 手を振る整備士たち

  　飛行機には時々乗るが、最近まで知らなかった事実がある。　離陸するために飛行機がエプロンを離れて誘導路に向かう時、整備の人が一列になり飛行機に向かって手を振っているのは、単なるサービス業務としてお客に対する儀礼だと思っていた。　ところが、最近整備の関係者から聞いた話では、手を振るようにしたのは、整備の人達に自分が整備した飛行機が大勢の乗客を乗せてこれから離陸するのを見送らせることによって、整備に万全を期さねばならないという自覚を持たせる狙いがあるという。　人の命に直結する仕事は医者などいろいろあるが、航空整備の仕事もその結果が正に人命と直結している。戦争中の映画では特攻隊の出撃の際、整備の人が飛び立つ飛行機に向かって夢中で手を振っていたが、あれはどういう気持ちで振っていたのだろう。

  2008.08.15

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• ブランド品を買う心理

   高価なブランド品を買う動機は何だろうか。 　しっかりした材質と丁寧な仕事、飽きのこないデザインで長く使えるからだろうか。そうした特徴は自ら確かめたのだろうか。　ブランド品を買う一番の動機はブランド品と所有している自分が同じになること。即ちブランド品を選んだ自分のセンスと購買できた経済力により自分も人間のブランドになれそうだと思うのではないか。　エルメスも松坂牛もブランド品となるためには、大変な努力と歴史が必要であるが、人間のブランドも学歴(場合によっては子供の学校)、家柄(場合によっては妻の家柄)、職業、勤務先(場合によっては勤務先の住所、丸の内とか大手町とか)収入など、これまた獲得するには困難を極めるものが多い。　本当のブランド人間はあまりブランド品には興味がないはずである。ブランド品は人間のブランドに不足を感じる人達の心理にマッチしているから大成功しているのだ。

  2008.08.14

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• 続・穴澤蕎麦店

  　穴澤蕎麦店の記事には多くのアクセスがありびっくり。蕎麦でも何でも美味しいものは立派な文化だと思う。 　記事を読み返してみるといろいろ考えさせられるものがある。　まず、テレビの影響の凄さだ。ブログも含めインターネットの影響力も大きくなっている。アメリカではグーグルで検索して１ページ目に載らなければ、店が存在しないも同然と言われている。　それから日本の年寄りが金持ちであること。またいかに楽しみを求めているかということ。年金問題がクローズアップされているので高齢者の悲惨な面ばかり見ているが、そうではない部分があって結構日本経済を支えているということ。　さらに、こだわりがあり、研究熱心で大儲けは考えていない店は絶対に繁盛すること。大勢を相手にしているチェーン店の味とマニュアル的サービスには飽き飽きしている人が多いということ。これは自分の人生を大切にし自分の考えを実行に移す人が少しづつ増えていることだ。　こだわりの店の紹介には紹介者の人柄、キャリアなどが必要。有馬稲子でなく若いタレントやアナウンサーが「オイヒー」とか「マイウー」と言っても様にならないし誰も信じない。　蕎麦粉は高価なので（製粉するまでに手間がかかるようだ）一人前１２００円もする。通常、７００円程度では蕎麦屋は儲けは薄いようだ。それに１日３０～５０食分打つのは大変な重労働。　本当にごちそうさまでした。  

  2008.08.14

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• 穴澤蕎麦店

  　福島県のほぼ中央、郡山市から国道4号線を須賀川方面に車で二十分程走ったところに穴沢蕎麦店がある。　重機オペレーターをしていた主人が趣味がこうじて５０歳を超えて始めた手打ちの蕎麦屋。師匠が広島にいるとのこと。蕎麦粉は猪苗代地区から取り寄せたものを使用。午前十一時に開店し午後三時で閉店する。　店は一戸建ではないが、内装は凝ったもの。分厚く大きなけやきのテーブルが置いてある。蕎麦は細く白く奇麗である。一人前１２００円だが量もあり確かにおいしい。メニューは少ない。　主人が出て来て各地の蕎麦打ちの名人など話が弾む。てんぷら蕎麦は儲かるよと客から勧められるがやるつもりはないという。テレビで往年の名女優有馬稲子が紹介したためか横浜から新幹線とタクシーで来店した老夫婦がいるとのこと。

  2008.08.14

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• 喧騒の仙台七夕

    今年は久しぶりに仙台七夕に行ってきた。　アーケードの中に吊るされた巨大な飾りをかき分けながら歩く人の波。本来ならば、大きな太い竹に鈴なりに飾りをつけて国旗を立てるように通りの両側から立てるのですが、アーケードが低いところは単に両側のビルから水平に竹を渡してそこに吹流し飾りを吊るしてある。こうなると風情がない。見通しが利かないから目の前の飾りしか見えず、風通しも悪く一層暑さを感じる。　アーケードの高いところは昔のように竹を立てかけてあり、こちらは吹流し飾りがひらひらとたなびいて涼しげ。チベットで高いところにロープを張ってそれにいろいろな色の旗をつけて、強風にはためかせているのを映像で見たことがあるが、幟や旗はひらひらしているのが本当だ。こうした本質的なことは忘れてはならないだろうね。 　七夕はここ仙台では完全に商業化している。両側には出店が並んで、観光客に土産物を売っている。飲み物やアイスクリームの店もある。有料のくじ引きをやっている。こうした店の係りが声をからして客を呼び込んでいる。仙台は伊達政宗の影響か、豪華なものを好むようだが、七夕というのはもう少し静かな雰囲気であってほしい。

  2008.08.13

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• 不正大国日本

    ここにきて、ありとあらゆる業界で不正が発覚している。食肉から始まって一級建築士の耐震偽装、銀行や証券会社の粉飾、保険会社の未払いなど。トヨタも東京電力など一流どころも例外ではない。もちろん社会保険庁のような役所もそうだし、警察、裁判所、教育委員会などもやっていることに驚かされる。 　トップのモラルや指導力が低下したことに加え、個人も会社も競争社会で生き残り、金儲けをし、成績を上げるために不正に走る。大企業の管理職はいうに及ばず、中小企業であれば社長が先頭に立って不正を指示していることが報じられている。  しかし、不正が増えた最大の理由は、日本が内部告発社会になったこと。ほとんどの不正発覚は内部告発によるもので、タレこみ窓口の電話は鳴りっぱなし状態。  コストダウンの犠牲者である派遣社員、パート従業員など非正規雇用が増え、彼等からの内部告発が相次いでいるのだ。昔は職を棒に振ってまでの告発はよほどのことであったが、今や誰でもどこでも気楽に告発し、首から下の映像でテレビ出演するようになっている。社会は安易なコストダウンのツケを払わされているとも言える。

  2008.08.13

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• トップマネージメントのアメリカ

  　ビジネスにおいてアメリカと日本を比較すると一番の違いはトップマネージメントのできの違いだと思う。　アメリカのビジネストップマネージメントは総じて若い。日本の経営者達と比較すると１０代あるいは２０代も若い。彼等は体力があるから早朝から猛烈に働く。　ライス国務長官ではないが確かに知能指数が高いという意味で頭が良い。切れる。ものごとをすぐに理解する。一度でもあった人は覚えているくらい抜群の記憶力。考え方に幅があり、ものごとを良く知っている。人生を前向きに捉え、明るくユーモアのセンスがある。一様に相手にしていてこちらがまぶしく感じるくらいだ。　日本のトップマネージメントは同じ職場で長年かけて社内競争で生き残ってきた人たちだから同僚とはそんなに差はない。飛びぬけた資質があるという訳ではない。　しかし、日本がなんとか対抗出来ているのは均一社会のお陰で中間層と底辺を支える人々のレベルが高いおかげ。ここが崩れるとトップマネージメントの差がもろに出てくるのではないかと心配になる。

  2008.08.13

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• 活きた金の使い方

  　石油価格の高騰で各産業はお手上げ状態。値上は客離れにつながり怖くて出来ない。もともと農業や漁業が石油漬けになっていることを問題視する声もあったが、安くて便利なあまり石油に依存し続けてしまった。　一斉休漁が行われ、スーパーから魚が消えると騒がれたが、もちろん狙いは漁業者への政府支援を勝ち取るため。支援がなければ漁業という産業が日本から消えるとまで言っている。活きたイカを売り物にしている料理屋はパニックに陥っている。　しかし、ここで安易な支援をすることは農業支援が農業をだめにしたように産業の足腰をさらに弱くし、寝たきり状態にする恐れがある。ただ単に金だけやるやり方が上手く行ったためしがない。　ピンチはチャンスである。支援は必要だがその金で漁業の生産性を上げ、省エネを進めるための投資が行われるような援助にしなければ活きた金とはならない。

  2008.08.12

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• 孤独の日々

    子供の頃より個室を与えられて育った若い世代がワンルームマンションを好んで独立するとともに、核家族化により老後を一人で過ごす人が多くなり、老人ホームなどが繁盛している。コンビニエンスストアを始めあらゆる家事サービスが商業化され、金で買えるようになっている。　最小のコミュニティーはペア夫婦である。兄弟でもよい。友人でもよい。しかし最近の夫婦は昔とちがってきわめてドライな関係であることが多い。日本でも離婚率は近年高まっている。欧米ではシングルマザーや離婚して男性が子供の養育にあたることが当たり前となっている。親戚付き合いよりも親しいごく少数の友人関係が優先される。究極は一人一人が別々に生活することである。  そんな孤独に耐えられずペットやロボットを家族化したり職場の癒しに使い始めている。

  2008.08.12

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• 西洋文明の暴力の嵐再び

  　古くはエルサレムへの十字軍の遠征、大航海時代のスペイン、イギリス、フランス、ポルトガル、オランダなどによるアフリカ、アジア、南北アメリカへの非情で残忍な方法での侵略。つい百年前までこうした欧米列強の侵略、略奪、植民地支配などが吹き荒れていた。丁度、大河ドラマ篤姫の頃である。　何百万という人々が平和な生活を奪われ奴隷となり、現在欧米が強調して止まない人権蹂躙を徹底的にやったのだ。　鯨や毛皮のとれる動物の乱獲をして絶滅に追い込んだのも今盛んに保護活動を宗教のようにやっている彼等である。戦後の冷戦もその延長であるという見方もある。　最近の産業活動の結果の地球温暖化、資源争奪、石油、食糧などに対する投機などを見ていると、形を変えた侵略、略奪を続けているとしか思えない。彼等は自己に都合の良い考えを世界に広め、自然や他民族を暴力で徹底的に破壊した後に反省するパターンを繰り返し、世界を振り回している。　

  2008.08.12

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• 歴史の反発力

    「たまには子供達の顔を見てやってください」 　ＮＨＫの人気番組だったプロジェクトＸで主人公の技術開発者が妻から言われた言葉だ。こうした犠牲の下に日本が先進諸外国に追いついたことがよくわかる。　天徳院篤姫が生きた明治維新の頃も猛烈であった。福沢諭吉の「福翁自伝」によれば、寝る間も惜しんで原書を読み写す毎日であった。そうしなければ国が滅んでしまう。欧米の植民地になってしまう。劣等国になってしまう。という気でがんばった。　私はこの反発力は千年もの歴史がある国、本来野蛮な欧米などに負けるはずもない国を没落させてはならぬといったところから来ていると思うのである。太平洋戦争で負けるまでの間の必死のがんばりもそうでなくては説明がつかない。　近年、日本は経済大国から滑り落ちそうで、すべての面で情けない状況。しかし、私はきっと歴史が反発すると考える。民族のプライドは歴史が支えている。　　だから子供に日本の歴史を教え、日本の伝統文化を体験させることが大切だ。 

  2008.08.11

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• 安易な対策はかえって危険

   さまざまな事故・トラブルが頻発している。欠陥商品が出荷されてしまったり、イージス艦が漁船に衝突したり、旅客機が火を噴いたり、ミサイルが着弾すると誤報が出されたり、年金記録が紛失するなど毎日のように報道されている。このような事故の対策によく出てくるのが「ダブルチェック」だが、ダブルチェックは個人からすると、どうせだれかがチェックしてくれるという安易な意識を持ってしまう傾向があるのだ。チェックする２人が互いにそのように考えたら恐ろしい。トリプルにすればさらに無責任体制がひどくなるだけだ。しかし、「ダブルチェック体制を取るようにすることで役所と話がつきそうだ」とか、「マスコミに対して受けが良いからこの際、ダブルチェックで」ということもあるらしい。これを聞くと現場はダブルチェックがそんなに効果がないことも良くわかっているようだ。昔、アメリカのクライスラーという自動車会社では検査員の人数がラインで働いている人の半分くらいもいたが、日本の自動車会社では検査員は少なく、それをさらに減らすことに挑戦していたのだ。安全と品質は個人の能力を高め、作業の中で作りこむに限る。 

  2008.08.11

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• 未解決の課題

   　「徳川吉宗の人間学」（童門、津本共著プレジデント社）によれば、将軍吉宗が米経済にこだわったその理由の一つとして、市農工商制を保持して行くのが徳川幕府の、ひいては将軍家の権威を確立していく道だと考えたのではないかと指摘している。 　農民は土から直接農産物を生産し、職人はそれに必要な農具や工具をつくる。それに対して商人は何も生産しない。他人のつくったものを動かすだけで儲けたいという風潮が、この国に蔓延しては、国の根幹を揺るがすとの思いがあったのだろう。　商人の扱っているものは貨幣。銭でまわる世の中になると百姓も汗して働くことが馬鹿馬鹿しくなるし、武士も堕落する。将軍吉宗も貨幣経済の進展が必然なのはわかっていたのだが、それを許せない気持ちが強かったのだろう。　金に満ち足りて、金で買えないものを追う矛盾。空虚さを紛らわすのに金を使い、金に溺れる。金が社会や人間をダメにして行くと将軍吉宗は直感的に思ったのだ。　しかしその解決はそのまま明治時代まで持ち越して、夏目漱石などがこのことを批判している。ところがこの矛盾はその後ますますひどくなり、現代まで未解決である。

  2008.08.11

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• 中国の旅（お勧めスポット）

  　上海の豫園は日本で言えば浅草寺のようなおのぼりさんのメッカ。　園の周囲は狭い路地にお土産を売る店や飲食店が隙間なく並んでいる。台の上で笛を吹いている男はあらゆる曲を演奏した後で、その笛を売る。来ている中国人観光客は年寄が多い。　豫園そのものは想像以上に狭い庭園で、中が迷路のようで歩くにつれて次々と場面が変る。それぞれが塀で囲ってあり、小さな門をくぐっていく。石も奇岩が集められていて池はよどんでいる。　北京の伝統的な住宅もそうだが、こんな広大な国土の割りには、家や庭を石塀で囲ってしまって外界とは断絶している。その中の自然もミニュチュア志向だ。日本の庭のような自然を真似たり、借景にしたりするのではなく、かなり人工的だ。建物の屋根や軒先もペルシャの剣のように空に向かって先が上がっている。自然に溶け込むのではなく、目立とうとしている。　豫園は中国と日本の文化の違いを強烈に感じさせられる点でお勧めの場所だ。

  2008.08.10

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• 中国の旅(上海の街を散策する)

  人が多いわりには清掃を絶えずしているので路面は綺麗。街角の時計なども丁寧に掃除している。６、７メートルはあるプラタナスの街路樹の枝きり作業をしている。通行止めにもせず、はしごは竹製。落したプラタナスの枝葉はそのままで作業をしているので通行しづらい。街のあちこちで飲み物やテレフォンカードを売っている。海賊板とおぼしきＣＤやＤＶＤも小さな台に並べて売っている。キリンが新発売のお茶の飲料をカップでどんどん配っている。乞食までも活力がある。もらうと嬉しそうに硬貨を集めている。手だけ地面を叩くような動作を繰り返している。商店のウインドーは閉店後、鉄格子が降りるようになっている。鍵も大げさなものがついている。新しい店はそうではなく単にガラスのところもある。きっと以前は治安が悪かったが、今は改善されているのだろう。ガーデンパレスホテルの庭は西狭繁華街の中では特別な静寂な場所。よく手入れされていて、夫婦とおぼしき高齢者がステージのようなところで太極拳をやっている。昼間から公園で太極拳をやっている老人が多い。日本のゲートボールを思い出すが、太極拳の方が絵になる。

  2008.08.10

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• 中国の旅(食べ物)

  中華料理の本場中国でもふかひれ、アワビは国際価格なので高価。地元の人が入る食堂に入るとほぼ満員。食堂の椅子も木製で座面も平らで硬く、お尻が痛くなる。言葉が通じないので、隣のテーブルの上の料理を指差しビールを注文。あとは漢字で書いてあるメニューを見て、想像をたくましくして注文する。日本語のメニューでも時々はずれがあるが、ここでは全くと言っていいほど当たらない。思いもよらないものや食べきれない量のものが出てきたりする。料理は手早く、注文すると直ぐに出てくる。骨付きの肉が多い。あの大きな四角い包丁でどんどん切るのだ。骨の周りの肉が美味いと思っているのだろうが、食べにくいし、あまり美味くないと思うのだが、地元の客は満足げである。上海蟹で有名な店はシンプルなつくりの部屋に赤い組みひもの飾りものを壁に掛けてある。結婚式場のような大きな部屋でテーブルがひとつひとつずいぶんと離して置いてある。団体客用なのだろうか。箸は普通、石製だがこの店のは珍しく木で出来ている。日本人の客が、大きな声で話しをしながら食べている。日本人は外国に行くと小さくなっているか、大声で我がもの顔に振舞うかどっちかになりがちだ。蟹の季節ではないので、小籠包(ショウロンポー)を注文。１０個単位だが一人なので５個でも良いと言ってくれる。日本人に慣れたボーイでやりやすい。包みから出る汁が熱く、味がしっかりしている。皮も美味い。すっかり小籠包ファンになった。中華料理がなかったら味の世界はずいぶんと寂しいものだったろう。北京五輪の開会式では紙など中国の発明品を紹介したが、料理を忘れている。

  2008.08.10

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• 中国の旅行(上海の熱気)

  上海では夕方になると高速道路が渋滞するが、毎年その始まりの時間が早まっている。それと同時に人々が通りに繰り出してくる。黄浦江に沿って植民地時代の石造りの建物が残る旧市街が外灘（ワイタン）。上海の中心街からここに行く通りは一番賑わっている。ラーメンとかたかなで書いたチェーン店も賑わっている。マグドナルド、ケンタッキーフライドチキン、スターバックス、吉野家がある。それぞれよく客が入っている。大人のおもちゃショップまである。英語の店はみな凄い当て字で看板を出している。看板の字が何を意味しているを考えるのは楽しい。夜になると上海ツアーのパンフレット写真のとおりのライトアップされた建物や対岸のテレビ塔や高層ビルの立ち並ぶ様子を見に昼間以上の人が集まってくる。遊園地の電車のような乗り物が道路上で人を運んでいる。川にも観光船が走り、この景色を見に若いカップル、地方から出てきた家族連れ、外国人観光客で溢れんばかりだ。今、上海は花火こそ上がらないが、毎晩がお祭り気分だ。

  2008.08.09

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• 中国の旅(人の多さ)

  中国ではホテルや商店の従業員の数が多い。間違いなく日本の倍はいる。大きな店では金を払う宝くじ売り場のようなボックスがあり、商品とカードをそこに持っていって金を払うようになっている。売り場の人間は金に触れないようにしてある。こうして皆で一連の仕事を分けている。店員はすぐ傍を客が通っても「いらっしゃいませ」とは言わない。中国にある三越や伊勢丹の店でも店員同士がお喋りに夢中。大きな通りでは各交差点に４人づつの交通警察官がいる。赤信号ではきちんと歩道上で待つように歩行者を指導している。日本の通学路のおばさん指導員のように歩行者にいちいち注意している。休日の繁華街の路上は蟻のように、昆虫のように溢れるばかりの人の多さだ。いろいろな顔つきが入る。韓国人も少数民族系もいる。上海は古いものが残ったままどんどん新しくなっている。モータリゼーションも進んでいるが、そこに馬車、自転車、オート三輪なども入ってスピードの違いも気にせずに共存している。それだけ変化が激しいのだろう。

  2008.08.09

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• 中国の旅(上海郊外を行く)

  上海郊外の高速道路を走っていると、見渡す限りの平野でポプラや柳から白いものが飛んできて、フロントガラスに当たる。高速道路の分離帯の手入れをわずかなセーフティーコーンを置いただけでやっている。百キロ以上で走る車との間隔は５０センチ程度である。コーンは白線の上すれすれである。引越しトラックに荷物とともに何人も乗って高速を走っている。なんでもありである。上海近郊の農村は上海市中に野菜などを出荷して豊か。新築の３階建の家が多い。土地はいくらでもあると思うのだが、道に沿って横にならんで隣と接近して建ててある。何故三階建かと聞くと親子三代で暮らしているという。田舎は都市ほど一人っ子政策が守られていないので結構大家族なのだそうだ。上海に近い地域では仕事場は田舎でも上海にマンションを購入して週末は上海で過ごすという生活をしている人もいるという。マンションを購入するローンは５年ほどと短い。もちろん１０年というのもある。日本の住宅ローンでは考えられない。

  2008.08.09

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• 中国の旅（上海博物館）

  上海博物館の展示品は紀元前はるか昔からのものがありすごい数である。特別に書の部屋があるのは中国らしい。書を一生懸命に見ていたらガラスに頭をぶつけてしまった。青銅器、陶器、石などに分かれて展示室がある。真中に吹きぬけのある４階建てであるが相当に広い。中にあるゆったりした喫茶店で中国茶を飲む。地方から来た中国人の他に外国人の入館者が多い。印象に残ったのは少数民族の衣装や生活用品が展示されていたこと。少数民族が漢民族に反感を持たないよう中国政府は熱心な民族政策をやっている。博物館では漢民族のことより地方の少数民族のスペースに重点があり、民族衣装や伝統工芸などがたくさん展示され、詳しい説明が書いてある。聞いた話では少数民族については子供の数の制限緩和や学校に入る時の優先などもやっているようだ。

  2008.08.09

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• 中国の旅(上海にやって来た)

  上海の国内線を降りるとタクシー乗り場は長蛇の列。使っている車はフォルクスワーゲンが多い。もちろんカブトムシではなく現地生産の車である。タクシーはどれも窓を開けっぱなしで走る。かなりスピードを上げるから風が強く顔に当たる。客のことは考えず、結構運転手本位である。高速道路から見る上海の街は奇抜なビルの見本市で、どれもがいかにして目立つかといったデザインで、壁面には大きな文字で会社やビルの名前が入っている。色自体はあまりけばけばしくはない。大型トラックは空色にペイントされているが、古くて整備状況は悪そうでよく故障して道路端に停まっている。黒煙を吐いてスピードも出ないので、交通の障害になっている。何十階もの高層アパートなのにエアコンの室外機が採用されていて、何百というエアコンが地上から最上階まで同じ壁面につけてある。最上階の室外機が錆びて落ちてきたらとてつもなく危険である。また、これが一斉に回り出したらどれほどの電気を消費するかと考えてしまう。 

  2008.08.08

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• 中国の旅(北京ダック)

  北京の繁華街、王府井(ワンフーチン)に北京ダックを食べに行く。広い通りは歩行者天国になっていて、大勢の人が歩いている。地下鉄の入り口は絶え間なく人が出入りしている。 店の名は全衆徳。大通りから少し入ったところに大きな店を構えている。混んでいて待合室で少し待たされたが、壁には日産のカルロス・ゴーン社長や日本の元総理など有名人が来店したときの写真が掛かっている。芸能人のサイン色紙とはちょっとスケールが違う。エレベータで指定の階に行くと、大勢の人が数人づつでテーブルを囲んで盛んに食べている。部屋の一角にはダックを焼く窯のようなものがある。食べるゾッという雰囲気。注文を取りに来て何羽にするか聞く。ビールを飲みながら待つとほどなくダックが来る。生のギョーザの皮にダックのスライスとねぎを挟んで口に入れるとこの三つが口の中でそれぞれの味を主張しながらも調和する。この美味しさが世界中の人を惹きつけている。

  2008.08.08

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• 中国の旅(故宮)

  ラストエンペラーなど中国皇帝の映画には必ず登場する紫禁城とも言う世界最大の王宮である故宮。入り口には乞食や物売り、三輪車、大勢のおのぼりさんが溢れている。売っているお茶のペットボトルが３元と高い。水分補給のために買ったが、蜂蜜入りで変に甘く凍っている。進むにつれておなじような門と広場が何回か繰り返し目の前に現れる。あちこちで屋根の修理などが行われている。刑務所のような石の塀が宮殿内を仕切っていて、いくつかの建物の中に３０００年前の周の時代の青銅器、見事な表情の陶人形などが展示してあるが、コピーもある。広すぎるので自分が囚われの身に感じて早くここから出たいという気分になる。中にある公園が慰めだが、樹木も岩もみんな妙な形をしているので、日本庭園のように落ち着かない。塀で囲った中に歴代の皇帝が住み、次々と増築し、次第に緑がなくなったようだ。その結果、故宮そのものが人間世界を象徴しているかのように、心がやすまらない場所となっている。　王宮から出て、裏山である景山に登った。ここからみた故宮の大屋根の連なりは圧巻。こういう遺跡は少し離れてみるとその大きさがわかる。

  2008.08.08

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• 中国の旅(中国茶)

  中国のオフィスを訪問すると中国茶を入れてくれるのは雑用係のおばさん。お茶の葉が浮かんでいるのをそのまま口に入れないように液体だけうまく飲む必要がある。慣れるとうまく飲めるそうだが、唇に葉がついて飲みにくい。それでもやっと飲むとすぐにおばさんがお湯を注ぎに来る。何回でも入れに来る。お茶の葉っぱは健康に良いので最後に食べるらしい。お茶の専門店があったので入ってみる。店や商品展示は綺麗。茶葉の袋がたくさん並べてあり、一番高い茶でも一袋二百グラムで６５０元。日本円で８００円程度。茶器のセットもウィンドにたくさん展示してある。景徳鎮のセットでも５００元。日本円で７０００円だ。ふつうの大きさの店だが店員は女性ばかり五人もいる。三人は慣れない感じで年輩の二人に従う。茶器を２セット買ったがさらに勧める。このあたりが日本の店員と違い、積極的でこちらも引いてしまう。

  2008.08.07

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• 道路の上の少林寺拳法

  北京の街で見かけるのは、ぎりぎりで道路を横切る自転車や通行人。距離感覚、スピード感覚が見事で車と自転車、そして通行人がじゃれあっているようにも見える。市民の身体能力の高さ、タフさはさすがに少林寺拳法の国と思わせる。ためしにタクシーの助手席に乗ると、ジェットコースターに乗ったように細胞が活性化した。一歩間違えれば事故になりそうな事例が一分おきに目の前で起きる。が事故現場もないし、パトカーのサイレンンもめったに聞かない。古いオート三輪が無灯火で目前に現れる。つまるとすぐにクラクションを鳴らす。道の中央と歩道側からいっせいに人や自転車が渡ろうとする。その間をクラクションを鳴らして制しながら走る。よくその気持ちが通じ合うものと感心する。交差点で歩行者がいても一般の車はおろかバスまでもが曲がってくる。立体交差のカーブの途中でＵターンする車さえある。大きな通りでは中央分離帯の代りにフェンスが延々と設置されているが、これは人が横断できないようにしているのだった。

  2008.08.07

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• 中国の旅(造り直されている街)

  北京で滞在したホテルは市内の北の端にある。中国では一般の人には英語が通じない。ホテルの従業員も若いがほとんど英語が出来ない。タクシーでもＣＲＯＷＮ　ＰＬＡＺＡ　ＶＩＥＷ　ＨＯＴＥＬと言ったのではだめで「北京五州皇冠瑕酒店」と書いて見せてやっとうなずいてくれる。五つ星のホテルであるが、ほとんどのタクシーの運転手が知らないという。東京では赤坂プリンスと言えばどの運転手でもすぐわかるのだが。ちなみに中心と書いてあるのはセンターの意味。直訳である。「酒店敬贈」は無料提供の意味。ちょっと考えると正解がわかる。早朝外に出るとよい天気。さわやかである。見渡すとベージュ、肌色のビルが多い。ベランダのところだけブルーやピンクを使ってアクセントにしている。これが緑の木々に映えている。北京は建設ラッシュ。地下鉄やビルにマンションの広告が多い。ずっと街路樹が続いているが、植えてから１０年から２０年の木で大木はない。フェンスには蔓バラが。黄色赤で綺麗だ。歩道は完備しておりその幅も広い。しかし平坦だが広すぎてとても歩ける街ではない。　いつまでにここに道路をつくると国なり市が決めると絶対その通りに出来るらしい。東京の環状線とは生い立ちが違うのである。

  2008.08.06

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• 中国の旅(万里の長城　３)

  バスが木のあまり生えていない谷のような道を行くと山の上の方に石の建築物が見えてきた。車内に歓声が起き、遂にバスが八達嶺長城に着く。英語ではバーダーリン　チャンチョン、明の時代に造られた世界遺産だ。ここは北京の北西にあって高速道路があるので北京市街から最も身近な長城だという。しかし、途中で寄り道をしているのでさんざん走ったという感じ。ここでの滞在時間は一時間半。来るまでに時間が掛かったのに滞在時間は短い。張り切って足が速くなる。駐車場のある入り口は谷間になっていて南北に長城が続いている。 あえて急な斜面の北の方に向かう。かなり階段を登って後ろを見ると駐車場が小さく見えるが、ここからいよいよ長城そのものに掛かるに過ぎない。上を見るとさらに長城がずっと続いている。天気が良いので眺望は良い。向こうの山の中腹に塔が見える。足元の石畳の感触を確かめながら一歩づつ登るが、結構急勾配である。両側に壁が立ち上がっていて、危険ではない。通路の幅は広く、見学を終えた観光客が降りてきてもスムースに交差出来る。中国人観光客が多い。汗をかきながら登って行くと所々に望楼があり、日陰で人々が休んでいる。気のよさそうな中国人の家族がいるので声を掛けると若い人が日本語で答えたので驚くと、名古屋の学校にいたことがあるという。母親が桃を差し出して食べろという。小さくて日本の桃のように甘くはない。当たり前だが、どこまで行っても先がある。この城を構築し外敵の侵入を防ぐための見張りを置いたその労力は莫大なものだが、ここにこうして遺構として残っているということは、せめてもの救いだ。人々の営みのすべては消え去ってしまうのだが、万里の長城に来ればその虚しさが少しは満たされる。

  2008.08.06

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• 中国の旅(万里の長城　2)

  土産物屋から万里の長城へ向かう途中でさらに明の十三陵に寄る。なかなか長城に着かない。明の十三陵は確かに大きいが、仁徳天皇陵が世界一と言っていたはずだ。陵の近くで、伝統的な中国式医療センターがある。ここは歴史があるところのようで、中国医療の歴史が展示されている。医学の発達に貢献した医者の肖像画がある。毛沢東、周恩来などもここで治療したようだ。日本の田中角栄も顔面神経痛の治療を受けたとある。毛沢東が晩年に来所したときの写真もある。日本語の出来る医者が来て皆の脈を取ったりして手馴れた説明をする。彼は七十才にしては確かに髪も黒いし、脈も力強い。しかし、結局は薬を買わないかと言う事である。観光バスツアーは土産物屋に客を乗せてくるだけでなく、こんな施設とも提携しているのだ。薬は一ヶ月分七千円程度だがだれも買わない。それではここまでと医者はさっさと部屋を出て行ってしまう。中国語、英語、日本語と観光客をグループを分けているようだ。オランダ人夫婦は薬を買ったようだった。この施設の入り口には若い男が椅子に座っていて、彼のやる事はバスが着たらチェーンを外してバスを通し、入ったらまたチェーンを掛けておく事だ。けっこう田舎なので入ってくるものもまずいない。他に何か役目があるのかと見ていると、車の誘導をするでもなしまったくチェーンを外すだけの仕事である。これではいくら賃金が安くてもしかたがないのではと思ってしまう。

  2008.08.06

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• 万里の長城　１

  「万里の長城ツアーバス」に乗る。一人４００元。昼飯付き。オランダ人の夫婦、中国人のいくつかのグループと一緒のバスに。ガイドの女性は早口の英語。中国の王朝の歴史を説明している。疲れをしらずに喋り続ける。果樹園が広がる。桃である。バスで一時間も高速道路を走ると、険しい岩山に低木が生えている。高速道路ではバスと乗用車が衝突したばかりで大破していた。ガイドは高速道路ではスピードの出しすぎでよく事故を起こしていると言っていた。万里の長城に行くための有料道路。料金所は何故か鉄格子がはめられていた。昼御飯は中国料理が何品か出てまあまあの内容。ビールを注文。オランダ人もビールを注文して飲む。中国人グループの親子はコーラである。ビールはまあまあ冷えていて乾いた喉に美味しい。途中でみやげ物センターに立ち寄る。ツアー用である。石細工の工場が見れるようになっている。中はとても広い。ヒスイの腕輪や石の細工などありとあらゆる中国土産が売っている。ここでも店員のセールスが執拗である。勧められたものは買わずに、切り絵の額を二枚購入する。猫の絵だがこれはなかなか出来が良い。相当の根気が必要と思うが額付きで１枚２００元。トイレにも係りがいたから有料かと思ったら無料。とにかく人件費が安いためか、店員などもやたらに人が配置してある。金を払うところ、壊れないように包装をしてくれる係などそれぞれに分業している。出発してから相当時間が経ったがまだ万里の長城には到着しそうもない。

  2008.08.05

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• 中国の旅(マイカーブーム)

  北京の街には赤い二両連結バスも走っている。この混雑した道路では運転が大変だろう。広告看板は原色であり、スローガンとともに絵が描かれている。小雨が降る中であるが、見ていると楽しくなる。道路脇のフェンスには黄色や赤のつるバラが綺麗である。自転車部隊はカラフルなカッパで雨の中を走る逞しい。日本のように傘をさして自転車に乗る人は誰もいない。カッパを着ずに乗っている人もいる。傘をさして歩く人の傘の色もカラフル。黒いコウモリの人はいない。さまざまな色の傘で綺麗だ。最近ガソリンが高騰しているが、給料が日本の数分の一だから大変な負担である。でもマイカーが減らないのだと言う。マイカー通勤が一気に増えたのはＳＡＲＳだと言う。あの時、公共交通機関であるバスや地下鉄は敬遠され、その騒ぎが収まってからもそのままマイカーに乗っているのだという。

  2008.08.05

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• 中国の旅（タクシー）

  空港ではタクシーの客の争奪戦が激しい。日本人と見分けて直ぐに日本語で勧誘に来る。ガイドブックに悪質な白タクのことが書いてあったので、これをなんとか振り切ってタクシー乗り場まで来る。乗り場に来て係員の指示するタクシーのトランクに荷物を入れても、運転手が行き先のホテルを知らないとなると「そのホテルなら知っている」と強引に自分たちのタクシーの方に誘導しようとする運転手もいる。だめだと言うと舌打ちをしたりするので怖い感じがする。タクシーはプジョーのようだが、小型で古い。トランクも小さく荷物がやっとはいる。座席も狭い。ともあれ乗りこんでやっと走り出す。行き先がよくわからないようで地図で何回も示す。運転手席を鉄パイプと透明プラスチックでさえぎってあるのでやりにくい。高速道路に入ってもシートベルトをしない。時速１００キロから１２０キロは出ている。雨のあとで水滴がフロントガラスにたくさんついているのだがワイパーも使わないで平気で走っている。三車線ではあるが、車間はとらないで右へ左へ自分がすこしでも前に行けるように車をぬいながら走っていく。少しでも開いていれば果敢に割りこんでいく。上手ではあるが、日本人からすればとんでもない無謀な運転である。すこしでも詰まってくればクラクションで早く行けといわんばかりに追いたてる。ブレーキもぎりぎりまでかけようとしない。脇からも本道に入ってくるが間一髪で入るのが多い。本道を走っている車もなんとかいれないようにと頑張る。譲り合いの精神などがまったくなく、自己主張同士の争いに終始している。料金は10元からスタート。かなり乗ってもまだ10元である。空港まで一時間以上乗ったがそれでも１２０元である。乗るとメーターを倒す。意外とタクシーは安心である。

  2008.08.05

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• 中国の旅（北京空港）

  北京国際空港はコントロールタワーの形がすでに中国風である。塔の上部が膨らんで３層になっている。広大な敷地で端が見えない。まだ建設中という感じでトタン張りの小屋などもある。空港の建物もかまぼこ屋根で変ったデザインで、内部の照明を落しているのは欧米的である。空港でＩＣチップの埋め込まれたテレフォンカードを購入したが、この使い方がわからない。売り子に何回も聞いて最後には頭に１７９０９をつけないとこのカードが使えないことがわかった。着いたとたんに苦労してしまった。でも辛抱強く聞いているとなんとかなるものだ。あきらめない事。普通に売っているカードよりかなり割引になっていることがあとでわかった。

  2008.08.04

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• 中国の旅(北京へ)

  成田は快晴。関東平野は１軒づつの屋根が一つのチップのようにきらきらと輝いている。緑濃い山には谷が走り、その先に湖と雪を戴いた富士山がある。模型のようだが、模型にはない荘厳さがある。谷と見えた場所は良く見るとチップの集積である。それは富士山のすぐ下まで迫っている。甲府の街は面積的には富士山に負けないくらいに広い。その向こうにアルプスがある。山頂の氷雪から細長く鋭く谷に沿って幾つもの氷河が下がっている。その鋭角の曲がり方は良く切れる版画の刀で削ったようである。山肌は登るにつれて青から褐色に変り、谷はこまかに蛇行している。機は若狭から山陰の海岸にそって飛び、そのあと日本海に出る。韓国の南を横断して一気に中国に接近していく。北京上空までは厚い雲で覆われていたが、空港近くになって下を見ると道路上に車ではなく蟻のようなものが走っている。なんと自転車である。中庭のある家が散在し、街全体が灰色に見える。

  2008.08.04

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• いもや

  暖簾というのは実に良い仕切りである。白地にいもやと黒の染め抜き。看板と目隠しと風通しと。江戸時代には客が店を出る時に手ふきにもなったという。暖簾が掛かっていれば営業中である。その暖簾を分けて店に入ると白木のカウンターが目に付く。見上げると高い天井。客を座らせて待たせる長椅子。コートハンガー。ここは小川町から神田神保町の交差点の手前を右に少し入った路地に昔からある天ぷらや「いもや」の店内。「いもや」はこの近くに三軒あってとんかつ いもや。てんどん いもや。それにてんぷら いもやがある。この店の信条は合理性と客の完全な満足だ。余分な物が一切ない。まずメニューは二種類しかない。６００円の定食と８００円のえび定食。それとおしんこ１００円。男二人に女一人の従業員。一人は揚げる専門。もう一人が客が入ると「定食でいいですか」と聞く。これに対して「いや、エビ定食」ととっさに言える客はかなりの常連である。たいていは客はその勢いに押されて反射的に「はい」と言ってしまう。ごはんはガス釜で炊いたものを木製のおひつに移し替えて荒熱を取っている。こんなことは高級すし屋しかやっていない。たっぷりのご飯と漬物は好きなだけ取れる。味噌汁は    しじみがしっかり入っている。絶えず味をチェックしてからよそっている。手を抜かない。腰掛けるとすぐにお茶と天つゆ、とごはん、味噌汁を出してくる。客から全工程が見える。客はそれを見ながらまず漬物でごはんを食べはじめる。金属製の皿は真ん中が網になっており下げたら周りを拭くだけ、紙だけを取り替える。調理台の端は少し盛り上げてこぼれないようになっている。洗ったごはん茶碗などを置く板にはゴムが張ってありシンクに向って斜めに取り付けられている。６００円は内税。釣り銭はどこでも対応出来るようにカウンターの中に数箇所小銭入れがおいてある。ナス、えび、イカ、魚、春菊。全部がちゃんとした大きさ厚さがある。油は軽く、まさにあげたてを出してくる。

  2008.08.04

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• 続・温暖化対策は本気か

  風力と太陽光を猛烈に推進したとして、電気は足りるのだろうか。従来石油や石炭を使っていた産業、事務所、家庭は値段の点からまた炭酸ガス抑制の点から電気にシフトしてくるだろう。現在使っている全エネルギー(一次エネルギー)の約４０パーセントが電気の形で使われている。これがもっと上がるということだ。1億7千万キロワットというのが現在の日本の最大電力量。１００万キロワットの大型火力あるいは原子力発電所が１７０基フル操業してこの量が供給出来る。一番使う夏のある瞬間にはこのくらい電気を準備しておかないと停電してしまう。それではこれらの電気は現在、どうやって作っているかというと、２０００年度の実績では水力発電１０パーセント、天然ガス火力発電２６パーセント、石炭火力発電１８パーセント、石油火力発電１０パーセント、原子力発電３４パーセントだ。残念ながら風力や太陽光などの自然エネルギーはまだコンマ以下なのだ。ということは、炭酸ガスをたくさん出す石炭や石油を減らすとすれば、当面、原子力の比率をフランスやスエーデンのように５０～８０パーセントに増やすしかない。ところが政府の将来計画でも原子力は３０～４０パーセント、野党各党は原子力を増やさず自然エネルギーでやるという政策を出している。政党は自然エネルギーに対して国民に幻想を抱かせるばかりで、本気に温暖化対策を考えていると思えないね。

  2008.08.03

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• 温暖化対策は本気か?

  炭酸ガスを出さない発電方法で既に実用化されているものは水力、風力、太陽光、原子力の４つだ。しかし、水力発電はもう開発地点がほとんどない。ダムをつくることでの環境破壊も困る。風力発電、太陽電池は発電コストが高い。でも石油がこれだけ高くなれば経済性の問題はクリアーされるかも知れない。また、高くても使わなくてはならないだろう。問題はその稼働率である。風車が止まっているときは発電が出来ない。太陽電池も夜や天気の悪いときは発電が出来ない。良くて年間の２～３割しか動かない。それから広大な敷地が必要だ。大型火力発電所一基分の発電をするためには太陽電池だと山手線の内側の面積が必要。風力発電だと琵琶湖くらいの面積が必要とのこと。がっくり。今、現在日本の電力需要は大型火力発電所換算で170基くらいでなんとかピークが賄えるらしい。ずいぶん使っているんだね。それでも風力と太陽電池は我が国もドイツのように強力に推進しなければならない。太陽電池についてはさらに性能がアップする可能性があるらしいので期待したい。

  2008.08.03

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• 本気ですか?

  温暖化対策のジレンマは生活を豊かにしたり、現状レベルを維持するためにはエネルギーが必要で、イコール炭酸ガスの排出を伴うこと。今の生活レベルを下げたり、途上国、新興国に経済成長を抑制しろというのは土台、無理な話だね。煙もくもくの火力発電所の運転を制限し、電気が不足するのであれば輪番停電も深夜放送の中止し、燃費の悪い車に高い税金を掛けたらどうだ。それが出来ないようでは温暖化対策も本気とは思えないね。それが出来ないのなら答えは簡単。炭酸ガスを出さないエネルギーを使うことだ。炭酸ガスを出さないエネルギーは、水力発電、風力発電、太陽電池、原子力発電。開発中のものとして炭酸ガス貯留装置付きの石炭火力発電、地熱、潮力などもあるようだが、これらの技術が実用化し、普及するまで温暖化は待ってくれるんだろうか。 

  2008.08.03

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• 大げさな口調で語るのは北朝鮮のアナだけか

  北朝鮮の国営テレビのアナウンサーが男女とも大袈裟なイントネーションで金正日をたたえ、米国や日本を非難し、居丈高に語るのを聞いて言葉はわからずとも不快に思った人が多いだろう。ひるがえって日本ではどうか。テレビ特に民間放送局のアナウンサーは男女を問わず、妙に元気に話し、グルメ番組では特別においしそうに、イベント紹介ではいかにも楽しく装ってしゃべってはいないだろうか。また、北朝鮮の独裁国家の惨状を隠しカメラで伝える特番では不自然に低い声でイントネーションを押さえた男性のナレーションをつけてはいないだろうか。

  2008.08.02

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• 失ったもの

  幕末から明治の頃、海外の知識人からは日本は無くしたくない民族と言われた。彼等は日本人を「貧しいが世界に類がない高貴な民族」と称えていたのだ。その後、日本が外国から受け入れたものは次元の低い欲望を満たすもの、品がなく、歴史も浅いものが多かった。そして開国によって失ったものは公共心、礼儀、自然を大切にする心、職人魂などである。かつて未開の民族が征服者といとも簡単に自分達の歴史的文化遺産とつまらない工業製品を交換してしまったのに似ている。どうしてそのような事になるのか。近年、構造改革と称して、競争原理が取り入れられて、日本的なシステムがどんどん排除されている。このようになってしまったのは、戦後高度経済成長に慢心し、従来の日本的システムの悪い面が出てしまったからだ。そのために、残すべき良さまでも葬りさられようとしている。日本文化や日本社会の長所をもう一度見直して、ものばかり欲しがり、スピードや利便性のみを追い求める生活を卒業して生活の質を求めるようにすることが必要だろう。

  2008.08.02

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• 「ぶす」にならない方法

  最近、顔かたちはまあまあだが無表情な女性が多いように思える。「ぶす」の語源は実はトリカブトの毒のこと。その毒が身体に入って死ぬと硬直して顔が無表情になるのでそういう無表情な顔をした女性を「ぶす」と呼ぶようになったらしい。　だから「ぶす」というのは顔かたちのことを言っているのではなく、顔の表情に乏しい女性のことだ。こうした表情はやはり心の問題。自分の殻に閉じこもっていると無表情になる。相手のこことや周囲のことに常に気をかけ、それに反応する気遣いと明るさを持った女性がチャーミングだということだろう。ところで、「ＩＢＭ」という言い方も一部であるようだが、これはIbaragi Busu Musumeの意味らしい。 

  2008.08.02

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• とんでもない事故が起きそうだ

  アメリカの自動車会社のマニュアルには赤い車がラインを移動してきたら、赤いドアをつけよと書いてある。移民の多いアメリカではここまでマニュアルに書かないと間違いが起こるようだ。日本でも家電メーカーで東南アジアの研修生がボタンを押したまま固まっているのでどうしたのかと聞くとマニュアルにボタンを押せと書いてあるが、離せと書いてないのでと答えたという笑い話がある。日本人がいかに単一民族で、教育が均等に与えられているかわかる。また、職場でベテランが若手を教育し技術を維持しているからマニュアルも薄くて済んでいる。しかし、今後世代交代が進み、外国人労働者が増えてくると、マニュアルもない、基本的知識もなくなった日本ではとんでもない事故が起きる可能性が大だ。

  2008.08.01

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• 不粋なものをあざ笑え

  朝顔市帰りのアベックが地下鉄に乗り込んできた。見ると朝顔の蔓を絡ませているのが竹でなくプラスチック。どうせやるならもっと竹らしく見えるようにしてくれ。こうなると朝顔もつくりものではないかと疑い深くなる。こういうことをジャーナリストや評論家はカッコ悪いものの代表として指摘すべき。今のマスコミはカッコいい流行を追い、作りだしてはいるが、カッコ悪いさがしはしない。江戸時代は風刺はもっと粋でないものを馬鹿にした。地位に連綿としたり、金儲けにばかり走る者や偽物を馬鹿にし、蔑んだ。笑った。現代のマスコミは風刺によって社会を正そうという観点が不足している。

  2008.08.01

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• 日本製禿げ鷹ファンド

  県の外郭団体などは国の役所の外郭団体とそっくり。これらは税金を食い物にしている。こういう団体の職員は仕事が暇である。仕事は役所や県から毎年特命で入ってくる。競争はなく仕事も外部の民間業者に丸投げに近いことをやる。自分達は手続きだけで実際の仕事はやらない。彼等の唯一の貢献は安定した就職先をその地域の一部の人間に提供していることだろう。こういう構造が日本全国どこにでもある。大企業ともなれば、子会社にそうしたものを持つところもある。輸出企業は世界中と競争しているので、生産性は高く社員も猛烈に働いている。こうした本当に力のある企業が輸出で稼いだ金を食い物にする生産性が低い産業や団体が存在する。こうした手合いは食い物にしたり、食いつく能力には長けている。日本を食い物にしているのは海外の禿げ鷹ファンドだけではない。 

  2008.08.01

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• 中国の国内線でのけんか

  北京から上海の国内線旅客機に乗った時のこと。北京空港の国内線搭乗口はごった返している。搭乗手続きはなかなか始まらないと思っていたら、突然、搭乗ゲートが二階から一階に変更になった。 やっと搭乗しあたりを見回すと機内はほぼ満席。と前の方でなにかもめている。中年の男が興奮して大声で叫んでいる。相手に対して盛んに手を伸ばして今にも取っ組み合いが始まりそうである。自分の荷物を荷物入れに置こうとしたが、すでに他の乗客がたくさん入れていて自分の分がないと言っているらしい。そのうち乗務員も来てなんとか収まり、着席したようである。あれほど自己主張が激しかったのだが、不思議に収まるのである。これは車同士が路上で道を譲る、譲らないの場合も日本で考えると結構激しいやり取りをするのだが、終わればあっさりとしたもので拍子抜けする。日本人の場合だったら、そんな簡単には大声は出さないが、あとあとまで執念深く怨むだろう。

  2008.07.31

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