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カテゴリ:アンソロジー
『雷鳴』大沢在昌・・・その後、バーを訪れたのは、新宿で知らぬ者なき“鮫”だった。 『刑事調査官』今野 敏・・・たたき上げ警視と女性心理調査官が辿りついた真相は。 『誰がために』白川 道・・・娘を殺された退職刑事の“犯罪”。 『ロシアン・トラップ』永瀬隼介・・・刑事の妻の危険な逃避行。 『とどろきセブン』乃南アサ・・・現代っ子巡査が足を踏み入れてしまった事件とは。 (「BOOK」データベースより) 5人の作家さんの中でこれまでに作品を読んだことがあるのは、大沢在昌さん、 今野敏さん、乃南アサさん。 白川道さん、永瀬隼介さんはこの作品で初めてお名前を知りました。 大沢在昌さんの作品は、新宿鮫こと鮫島刑事が登場するのでが・・・短かっ! たったの20ページしかありません。鮫島さんとお会いするのは久々なので(笑) ちょっと残念ではありましたが、短いながらも十分読み応えのある作品でした。 今野敏さんの作品は、警察の内情を絡めつつ地道な捜査が描かれていくという、 「これぞ警察小説!」と思える今野さんらしい作品。 べらんめえ口調の江戸っ子な刑事調査官・谷さんがいい味出してました。 今野さん作品に度々登場する警視庁捜査一課の田端課長、またまた登場です♪ 白川道さんの作品は、「警察小説」という枠に入るものなのかは少し疑問ですが、 犯罪被害者の遺族による復讐殺人を通して、未成年の凶悪犯罪、少年法への疑問、 被害者遺族の悲惨な状況、やり場のない怒りなどが淡々と描かれています。 静かな感じなのにすごく胸に迫ってくるものがありました。 永瀬隼介さんの作品は、悪徳刑事、影のあるロシアンマフィアなどが登場します。 出世に野心を燃やす夫に蔑まれている元ホステスの刑事の妻が、男達に 翻弄されながら転落していく様がアップテンポなジェットコースター感覚で 描かれています。 乃南アサさんの作品は、以前読んだ『ボクの街』の続編にあたる作品。 交番に勤務する「今時の若者」な警察官・高木聖大が主人公。 私達が通常「おまわりさん」と呼んでいる警察官達の勤務形態をはじめ、様々な 内情が描かれていてとても興味深い作品です。 「とどろきセブン」と名乗る7人のお年寄り達の活躍もなかなか楽しいです。 今回も色々なタイプの刑事物・警察物の作品を堪能することができました。 アンソロジーって楽しい♪ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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