弟子から見たショパン
弟子から見たショパン、という本が、かつて音楽之友社から発売されていた。ショパンの弟子の証言を丹念に集め、またショパンの書きかけのピアノ教本の草稿の日本語訳(全文)を、日本で初めて掲載して、ショパンのピアノ奏法をじ~っくり研究した大変優れた書物である。ただ、残念なことに、1983年発売当初はなぜかあまり評価されなかったのか、販売部数が伸びず、結局重版未定品切れ状態(早い話が絶版)となってしまった。後に、青柳いづみこさんが、師匠である安川加壽子さんの評伝として書いた、「翼の生えた指」でこの本を紹介してから、有名?になったような感がある。私もこの本がほしくて、あちこち探しまくっていたのだが、時々行く音楽書専門の古書店店主にすら、「ボクもこの本この20年で古書として扱ったの、2~3回だから、諦めて図書館で探して借りた方がいいよ」とアドバイスされる始末であった。幸い、近所の公立図書館にあったので、借り出して夫に頼んで内容をスキャナーで読み取って全ページPCに保存したのだが・・・(よいコは決して真似をしないでください、違法行為です)初版部数が少なかったので、図書館にあるとしても、大きな図書館かもしくは音大の図書館などで、なかなか借り出すこともままならないような書籍だったのだ。でも、どうしてもこの本ほしいなあ・・・と思っていたところに、朗報が飛び込んできた!フランス語で書かれた原著の改訂版が出版され、それに伴って日本語訳の新訳版も、今年7月に再び音楽之友社から発売されることが決まったのである!早く7月にならないかなあ・・・と、今から発売を首を長くして待っている私なのである。