敷居の高いオンナ。
いつもおいらってダメだ、おいらって劣ってる、って思ってた。今も、思ってる。だから、なるべくしっかりしようとか、頑張らなくちゃとか、すごく思ってきた。そうもがいてた頃付き合ってた彼は、いつも、明るくて、張り切ってて、志を高くもってて、愚痴も言わず、とっても素敵なひとだった。だから、おいらも明るく愚痴らずくじけないそうあろうと努力した。すごくすごく努力した。本性を悟られないように。でも、でも。とてもとても疲れた。だらけた自分なんて愚痴る自分なんてわがまま言う自分なんて見せられないと思ってた。ダサダサじゃないように本も、雑誌も、映画も、趣味も、見劣りしないように一生懸命自分をみがいた。彼から飽きられないように。でも、今思う。もしかして、彼も、同じだった?努力しなきゃ付き合えない相手だった?高めあう関係じゃなきゃって、思ってた?臆して気が張ってたのは、もしかして彼の方だったのかもしれない。