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カテゴリ:言語

 外国語には常に発音の問題がつきまとう。なかでも、英語と格闘している人たちは、語学学習の大半をその発音の問題に費やしているかのように思える。

 アメリカ人のような発音、アメリカ人のような発音と、毎日呪文のように唱えながら、それでも聞き取れないもどかしさ、うまく発音できないくやしさを味わっている人がいかに多いことか。

 ところが、このぼくにはアメリカ人、何するものぞと言える体験がある。
 
 実際には違う音であるのに、意味の区別には関与しない音がある。日本語でも、「そうですが」の「が」と「学校」の「が」とは違う音であるが、このふたつを聞き分けることができなければ、意味の区別ができないわけではない。
 スペイン語では、dedo(ゆび)の語頭のdと、eとoにはさまれたdとは実は同じ音ではない。わかりやすく言うと、後ろのdはいわゆる弱い音で声帯が震えない。bにも同じ現象があって、母音のあとに来るbは弱い音になる。
 意味の区別には何ら関与しないけれど、いわゆるスペイン語らしく聞こえるかどうかという点では、このdとbの発音をそれぞれ区別できるかどうかで大きくちがってくる。
 言語学の授業では、ひとりひとり発音をチェックされるので、これはえらいことになったと思った。

 そんな微妙な音の区別をいったいどうやってやればいいんだ。
 できるわきゃあねえだろ。

 案の定、ぼくより先に当てられたアメリカ人たちはだれひとりとしてこの区別ができなかった。何度も言い直しをさせられるが、それでもできない。

 いよいよ、ぼくの順番が回ってきた。だれもできていないのだから、ぼくもできなくてもともとと腹をくくって、特に意識しないようにいつも通りの発音をした。

 何と、ぼくだけが一発で合格してしまったのだ。

 そのあと、自分がdとbをどう発音しているかを意識するようになってわかったことだが、ぼく自身まったく無意識のうちにこのふたつを区別していたことがわかった。
 もちろん、それはぼくの音感が優れていたというよりも、日本語を母語とする人間にとっては、この区別はけっしてむずかしいものではなく、リズムを追っているうちに自然に身につくものであるということらしい。

 アメリカ人に対する引け目など、いっぺんに吹っ飛んでしまった。
 
 自分の強いところで勝負すればいいのだ。
 それ以来、発音のことはあまり深刻に考えないことにしている。

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最終更新日  2007年07月08日 01時27分53秒
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