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カテゴリ:教育


 学校で英語を強制的に学習させられたことは、未だに忌々しく思っているが、内容そのものはいろいろ面白いものがあった。

 そのなかに、「若いうちにお金を貯めることよりも、自分に投資することを考えなければいけない。私もお金を貯め出したのは40を過ぎてからである」なんてのがあった。 

 ぼくもぼんやりそういうことを思っていたが、堂々と口に出す自信がなかった。学校の教科書に自分の考えを支持してくれる件があるのはとてもうれしいことだった。
 この考え方は、現行の年金制度とは相容れないものである。
 この英語の教科書によって、年金制度に反対する考えが固まったのは事実である。

 そうだとすれば、国のやってる教科書検定ってのはなんと間抜けな制度なのだろう。国がいちばん重要な課題として推し進めている年金制度に、真っ向から反対する考え方を助長してしまったのだから、こういう記述は検定で削除しておくべであったはずである。

 中学のとき、クラスでいちばん成績のよかったやつが「大蔵省の役人になる。退職後の恩給が目当てだ」と言っていた。

 それがいったい中学生の考えることかよ。

 そうしたいやつは勝手にそうすればいいのだけれど、この社会には人間力学みたいなものがあって、そういうやつがいると、こちらも有形無形の圧力を受ける。
 老後のことなどどうでもいいと言うつもりはない。
 しかし、人生というものは老後の生活から逆算するものではない。
 老後の生活はあくまで結果であって、目的として追い求めるものではない。
 若いころは、夢の実現に向けて邁進し、自分の人生ほぼくれくらいということがわかるようになってから考えてもけっして遅くはない。
 その意味で、お金を貯め始める時期を40歳前後に設定するのは、なかなか塩梅のよい計らいである。

 この社会には、レールが敷かれていない職業や生き方がいっぱいある。
「いい学校なんか行かなくったって、自分の好きな道を歩めばいい」という考えに対して「自分の好きな道に進むためにこそ、いい学校に行く必要がある」と反論した人がいるが、それはどの職業にも、どのような人生にもきちんとレールが敷かれているという前提がなければ成り立たない。実にお粗末な反論である。

 現実には老後のことを考えるどころか、ただただ働くのがいやで定職に就くのを先延ばしにしている者もなかにはいるが、自分の夢に賭けている者が一人でもいるかぎり、年金なんか徴収しないで、少しでも多くのお金を自分のために使えるようにしてやれないものだろうか。
 
 少なくとも40歳から年金を納める選択肢があってもいいはずだ。もちろん、納付額が単純計算したものよりも多くなり、受け取る額も少なくなるように設定すればよい。
 現にぼくが40歳前後に加入した民間の貯蓄型保険は、確かに毎月の保険料は年金よりかなり高いが、疾病保険もついていて入院費も下りる。満期時に受け取る額は、80歳まで国民年金を受け取ったのとほぼ同じ額である。

 ぼくも最低限の準備はしている。
 だから、若者が自身の夢に賭けるお金をへつってまで、それ以上老後の家計を潤したいとは思わない。
 
 翻訳がまだ手書きだった時代、翻訳会社が経費を浮かすために独立した経理をやとっておらず、そのために原稿料の振込みが遅れることがあった。銀行に行っても振り込まれていない。明日納期の原稿が速達なら確実に間に合うが、普通なら間に合うかどうかわからない。その速達代がなかった。

 怨みたらたら、「振込み日なのに振り込まれていないので、速達代が出せません。普通で送りますがあしからず」と書いて送った。

 そういう苦しい経験を経て、この仕事ができるようになっただけに、若い者からお金をへつる年金制度が許せないのである。


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最終更新日  2007年07月11日 15時02分40秒
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