TRY-SUADEの世界へようこそ！

３月１０日(土)、真夜中のお話。今週も・・・まずはここから始まります！

【奉行】：・・・(そ)して、その方、この罪状について異議は無いか？
【罪人】：はは～！御奉行様、左様の通りでございます。生活が苦しく、家内（＝ここでは奥さんのこと！）や子供を食わせていくために、ついつい高く売れるっていう、銅に目がくらみ、こんな悪事に走ってしまいやした。誠に面目(めんぼく)ない。
　これは、あるときの奉行所の面前の、お白洲(しらす)でのお話。一人の罪人が引き立てられ、奉行(ぶぎょう)の前で申し開きをしていたんですね。
【奉行】：そうか・・・。昨今において、たとえそのような事情があったとはいえ、それが人様の物を盗るという理由にはなるまい。押し込み(＝ここでは、強盗のこと！)は重罪だからな。厳しく処分されることと心得よ。


トライス：これで、３回目になったよね。よくわからんミニ小説シリーズも。

数希：なぜ、毎週土曜に固定化されたのかはさておき、今回の背景は、ちょっと難しいかもしれないね。

千里：昨今、話題になってしまっている、金属の大量盗難についてのお話ですね。当初は半鐘(＝要するに、鐘！)の盗難から始まり、水道の蛇口やアルミサッシ、パイプ、側溝（＝溝のふたのこと！）、ついには電線やアルミの食器にまで及んでしまっているという実態があります。

数希：しかも驚くことに、全国各地でそれが起こっているてことだよね。原因は、金属の価格が高騰しちゃっていることってことだけど、どう考えても、それだけじゃないよね。

トライス：まあ、最近流行の格差社会と、モラルの低下でしょ。日本なら終戦直後の混乱期において、また、外国での戦争前後や内乱状態の地域においては見られるものだけど、まさか、現代の日本においてそんなことが起こるなんてね。

千里：一部の心無い方による犯行でしょうね。心がすさんでいると申しますか、荒廃してしまっている、悲しい現実がここに見られますね。

数希：どんな理由があるにせよ、窃盗や強盗は犯罪なんで！

　いつまでこんなことが続くんでしょうかね。・・・それでは、次回もよろしく！