煙火師 平山甚太(後篇)
煙火師 平山甚太(後篇) 今年(13年)の10月のことである。 明治時代に製造された「平山花火」が海外で見つかり、その所有者が「横浜開港資料館」に寄贈されたというのである(産経新聞13年10月29日付)。 それが「昼花火」である。 良いねぇ。昼花火。 上の記事によれば、昼花火は日中に打ち上げられ、爆発した花火の中から和紙製の人形が空からゆらゆらと舞い降りてきたというのである。 ゆらゆらだよ。幻想の世界だよ。 では、おいらが幼少のころサーカスで観たのがこの平山花火かと問われると、全く自信がない。 けれどもヒロ山形などによって描かれる米国でのお祭りでは、必ずこのような幻想の世界が出てくるのである。 ところが、何故か、現在この平山花火は廃れている。いや、誰も知らないだろう。 そうすると、この平山花火は今ではどこでもお目にかかれないのだろうか。 だが、今の世にこういう時代外れのメルヘンの世界があっても良いと断言する。 子供の頃のノスタルジアだけではない、と思うのだが。 なお、蛇足であるが、この花火、米国での日本人特許の第1号であると云う(ネットを検索して欲しい)。だったら、なおのこと復活させるべし(この項終わり)。******************************************謎の不良翁 柚木惇 Presents******************************************