James Brown死す
James Brown死す あのJames Brownが死んだ。73歳だった(06年12月25日没)。ついこの間まで溌剌としてテレビで生演奏をしていたので、James Brownはひょっとしたら100歳まで生きるのではないかと思っていた。しかし、彼でさえ寄る年波には勝てなかったようだ。 一時期、James Brownの曲に聴き入ったことがある。おいらは好きだったねぇ。It’s a man’s worldは良かった。あの曲には惚れたねぇ。Please Please Pleaseも良かったねぇ。 間違いなく、ソウルの帝王=Godfather of Soul(ファンクの帝王とも言う)である。死因は不明というが、肺炎という説もある。酒と薬の常用者だったから、それが主たる原因かも知れない。 サウス・キャロライナ州の貧しい家庭に生まれた。4歳でジョージア州の親類に引き取られ、強盗団(車上荒らし)に加わり少年院に入所、その後、教会でゴスペルに出会い、音楽に目覚めたという。抜群の歌唱力で頭角を現す。 しかし、まぁ、すごい人ですよ。黒人の魂の叫びを超えて、男の性(さが)を表現させたら、この人には誰もかなわないと思うよね。 88年(55歳)にはドラッグ使用の上、パトカーとカーチェイスして懲役6年の実刑判決を受ける(2年半で仮釈放)。10年後にも懲りずに麻薬で有罪。思い残すことはなかったろうなぁ。ロックの殿堂にも入り(53歳)、92年(59歳)にはグラミー賞特別功労賞受賞。 ところで、ホントに凄いのは、68年(35歳)のときに発表したSay it loudだ。”Say it loud, I’m black and I’m proud.”(大声で叫ぼう。わたしは黒人だ。それが誇りだ。)この年キング牧師が暗殺されるのだが、米国黒人開放運動でこの歌の果たした役割は大きい。何せ、それまで黒人がハーレムから抜け出すには、ボクサーになるかジャズ・メンになるかしかないと言われていた時代だ。彼の歌によって、黒人と呼ばれることが侮辱ではなくなったのだ。 でも、ほんとに死んじゃったのかなぁ。彼のことだから、密かにどこかで生きていて、よぼよぼの爺さんの格好で場末のライブを未だにやっているような気がするんだけどなぁ。***********************************************謎の不良中年 Presents***********************************************