カテゴリ:チェンマイ事情アップデート
チェンマイにいらしたことのない方にチェンマイのことを説明するとき、「日本でいうと土浦市とか青梅市ぐらいの規模の町ですワ」とか、謙遜(?)を込めて「タイ第二の都市とかいわれてますけど、ショボイ町ですワ」とか言ってきました。
その根拠は、例えば在チェンマイ日本国総領事館ウェブサイトにおける記述、 『2012年1月現在「チェンマイ県」の人口は「168万人」を超えて全国第5位で、中核都市「チェンマイ市」の人口は14万人を超えている』 という情報を見ての所感からです。 人口14万人??実際にチェンマイという街に暮らしてみればみるほど、実勢はとてもこの「数字」に合っているとは思えません。 疑問に思ったが吉日!しっかり検証してみることにしましょう。 まずチェンマイ「市」という日本語に置き換えられた表現が曲者です。 タイの行政区分は、「チャンワット」(県)から「アムプー」(郡)、「タムボン」(町)という単位に分かれていきます。 チェンマイ「県」は24のアムプー(郡)から成りますが、いわゆる中心部は「ムアンチェンマイ郡」です。 人口を調べると「ムアンチェンマイ郡=23.5万人」(2012年)ですので、この時点で明らかにチェンマイ「市」は「ムアンチェンマイ郡」を指しているのではなさそうですね。 ムアンチェンマイ郡の下には「テーサバーンナコーン・チェンマイ」と「テーサバーンタムボン・チャーンプアック」という2つの自治体が存在するようです。 「テーサバーン」というのは、一定の条件を満たせば設置できる行政体で、ある程度国/県から独立した自治を行えるものらしい。 人口および人口密度の要件があるため、多分それを満たすようにするためか「テーサバーン」の境界は「タムボン」(町)の境界とは一致しません。 人口5万人以上の「テーサバーンナコーン」はタイ国内に約30ケ所ぐらいあるようです。日本でいう「政令指定都市」に近いものですかね。 「テーサバーンナコーン・チエンマイ」の人口は「15.0万人」 (2006年)というデータが見つかりました。「テーサバーンナコーン」は英語表記では「city」となっていることも含めて、領事館がチェンマイ「市」と書いているところは「テーサバーンナコーン・チェンマイ」を指しているとみてよさそう。 ここまでワカッタところで、チェンマイという街の「規模」を正しく把握したいのですが、行政単位としての「テーサバーンナコーン・チェンマイ」をみても街の規模と同じではありません。千代田区の人口から「東京」を表現できないのと同じこと。 ここで「アムプー」(郡)単位で考えますと、「ムアンチェンマイ郡」とその隣接6郡(ハンドン、メーリム、ドーイサケット、サーラピー、サンカムペーン、サンサーイ)ぐらいが商圏としてのチェンマイを形成してると考えられます。 「ムアンチェンマイ郡」=26.9万人 (2010年) 「隣接6郡」合計=46.9万人 (2005年) しかし、隣接郡は山間部も含めてかなり広大です。根拠はありませんが、隣接6郡の人口の50%を「商圏」と仮定すると、 合計して「50万人」ぐらいが実勢に近いのではないか?? これぐらいになると日本の「政令指定都市」クラスになりそうですね。 もちろんこれにはワタシのような「定住外国人」や国内外の「観光客」は含まれていませんので、実際にチェンマイをこの目で見て確認できる「活気」はこの数値では表しきれません。 本日の結論: 『チェンマイはショボイ町ではない。日本の政令指定都市に匹敵する都市である』 本日得た教訓(反省): 『データは、それを活用する人間が正しく理解してはじめて価値が出るものである』 <おことわり> 今回提示したデータはテキトーに検索して見つかったデータを寄せ集めたものです。年度も揃ってないので実にいい加減です。 最新のまとまった人口統計はタイ語資料でなら見つかるんでしょうが、今回は「大体」のところを把握するのが目的なのでこれでヨシとしました。 ただし、本記事から引用して再利用するのはやめた方が賢明っす(苦笑) にほんブログ村 人気ブログランキングへ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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