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テーマ:あの本、おぼえてる?(347)
カテゴリ:あの本、おぼえてる?
手元に本がなければブログが書けないなんて、そんなヤワなことを言ってるから、なめられるんだ。おれなら本が無くても、でっち上げるし、どうしても必要ならパクって来る。
という感じで始めてみたが、雰囲気出ているだろうか。 本日は「長距離走者の孤独」アラン・シリトー。 古本屋にさがしに行ったら、うれしいことに、おれが読みこんだ集英社版がある。表紙が気に入っているのだ。 集英社版の表紙の方が好きだ。持っていたのもこちら。 この本で、おれが気に入っているところは、主人公のカッコ良さだが、それも語り口調にあらわれてくる。 感化院の院長が言う誠実さと主人公の誠実さとは、ちがうんだ。本当にお前らが誠実なら、主人公たち無法者をみんな塀の前に並べて銃で撃てばいいんだ。 「おれたちとおまえたちの誠実さは、絶対に分かり合うことはない」って、主人公が叫んでるように聞こえるな。おれには。 盗みでぱくられ、感化院に放り込まれた主人公は、見込まれてクロスカントリーの長距離ランナーになる。 感化院対抗戦で優勝すれば、院長の鼻は高くなるだろう。 おれもいつの間にか走ることが好きになっている。 走りで負けたくはないが、優勝して院長を喜ばしたくはない。 どうする。 読んでのお楽しみだ。カッコイイね。 主人公が長距離を走りながら、いろいろ考えること。捕まることになる盗みと警官とのやりとり。血を流して死んでいく父親。回想と思考とストーリーがキレイに構成された短編。 話がうまくできているので、主人公の反抗心がストレートに響いてくる。 まじめな奴にはショック。ふまじめな奴には兄貴を見つけた喜びをくれた、我々の青春の書。 こちらは新潮社版 ※1 長い間、「長距離ランナーの孤独」と思い込んでいた。 そう言えば、筒井康隆が「ルームランナーの孤独」という話を書こうと思っていて、野坂昭如に先を越されたとなげいていた。 ルームランナーも昔の話だな。 さようならコロンバス ※2 集英社は外国の青春小説のイメージがおれにはある。なぜかな? ← メールマガジン始めました。「応援メール」です。登録はこちら。よろしくお願いします。 何かをやる人のペースメーカになることを目指しています。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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