|
テーマ:あの本、おぼえてる?(347)
カテゴリ:あの本、おぼえてる?
田辺聖子氏はおもしろいらしいのだが、一冊しか読んだことがない。
あんなに、作品の多い人を一冊だけ読んで紹介するのも、太い話であるが。 今日の話は、お聖どん・アドベンチャー。 なぜ読んだかというと、筒井康隆が、なにかの本で紹介していたのだ。タイトルが筒井康隆の入れ知恵らしく、売れねば困るとの話。で、手に入れて読んだ。 タイトルの元になった映画「ポセイドンアドベンチャー」 食糧不足などで、政府の統制がきびしくなり、言論の自由はとうに無い。小説を書けなくなったモノ書きは食うに困る。 田辺聖子、小松左京、筒井康隆の3人は、あちらこちらに食い物を求めていくという連作短編。 最初の話は、クジラ牧場でクジラを育てているが、となりの牧場の奴等が、クジラを盗んでいく。小松、筒井では、腕力に訴えることもできずやられっぱなし。 そこへあらわれた黒めがねの男。そう、野坂昭如である。となりの牧場の奴等と撃ち合いになるが・・・。 という感じで、藤本義一や佐藤愛子、五木寛之、イーデス・ハンソン等が実名で出てくる。 読み返して、一番受けたのが、「あひるのあんたはん」の話。「かもめのジョナサン」のパクリや無いか。 小松左京の思いつき、五木寛之の入れ知恵で、田辺聖子を教祖様に、新興宗教「アヒル宗」をはじめる。 身の上相談の答え方。 「はじめに、あんたはん、苦労があるなあ、いうたらみんな当たる」 「苦労してるけど、それを誰もみとめてないなあ、辛いとこや、というたら、百人が百人、そうですそうでうという」 うまい話だな。 「あひる会報」の文は五木寛之が書く。これがそれらしくうまい。(田辺聖子がうまいわけだが。) で、これをいっぺん筒井サンに書かせた。 「教祖様の御講話に応えるかのごとく、神前の聖なるあひるが、ががががぎゃぎゃぎぇっと啼きわたり、あひる教の弥栄(いやさか)をことほぎまつった」(うまい、筒井康隆らしい、田辺聖子がうまいわけだが) 多分、田辺聖子の主流とは違う話とは思いますが。見かけたら、どうぞ、話はうまく読みやすいので、損はしません。 お聖どん・アドベンチャー ※1 「書く時間」と「ブログのでき」と「コメントの数・内容」は、ぜんぜん関係ないな。サッカー日本代表のある日は、何書いても来る人自体が少ないし。 すんなり書けた時の方が、反応は良い感じ。 ← メールマガジン始めました。「応援メール」です。登録はこちら。よろしくお願いします。 ※2 読んだことはあるけど、手元にない本。例えば、図書館で読んだ本を、また、読みたくなった時は困るな。 今日、夏木静子の「椅子が怖い」を古本屋で見つけて、すぐに購入。 バックナンバーはこちら ※3 後、「ブラッドミュージック」と「ニューロマンサ」をさがしております。 人気blogランキング ←ちょっとほっておいたら、だいぶ順位が下がっております。1日1押し有効です。よろしくお願いします。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[あの本、おぼえてる?] カテゴリの最新記事
|
|