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テーマ:あの本、おぼえてる?(347)
カテゴリ:あの本、おぼえてる?
久しぶりに、新規に紹介したい本に当たりました。
デズモンド・モリス ”「裸のサル」の幸福論” 昔々、「裸のサル」という名作がありましたね。 「人間は、霊長類で最大の脳を持っていることを自慢したがるが、最大のペニスを持っていることを隠したがる。」 動物行動学者が、人間の中の「サル」の部分に付いて、書いたのが、名作「裸のサル」 今回の、”「裸のサル」の幸福論”は、同じ視点から、幸福について書いたモノ。 つまり、人間は、元々はゴリラやオランウータン、チンパンジーのような、森の菜食動物であった。それが、サバンナに出て、狩りで獲物をつかまえるようになった。 それから、他の類人猿と違って10年以上に及ぶ育児期間。 このために、人類の幸福は、群で狩りをし、家族で子育てをするように、進化的、遺伝的に仕組まれていったというお話し。 例えば、狩りをするためには、獲物を目指して、計画的に忍耐を持って近づき、勇気を持って倒さねばなりません。 ここから、標的の幸福、競争の幸福、協力の幸福、等が遺伝子の中に組み込まれています。 標的を決めて達成すること。スポーツでゴールを決めることから、社長の座を目指して努力を重ねていくこと。これらは、狩りの習慣の中から身に付いたモノ。(本当は標的の幸福を持った遺伝子が、狩猟生活の中で生き残ったというのが正しいのですが。) 協力の幸福は、人間は一対一の狩りでは、体力的に、ほとんどの動物に逃げられてしまうため、多くの仲間の協力で狩りをする必要から生き残った幸福。 競争だけの関係では、上手く行かず、助け合うことにも幸福があるのです。 そして、肉体の幸福。食べること、体を使うこと、マッサージを受けること。民族音楽のように、単調だが、体の芯に響くリズム。等々。 以前書いた、『「すり込み」ここに始まる。ソロモンの指輪』でも、感じたことですが、 人間もやはり動物なので、下手な論より、動物学者の観察の方が、よっぽど、的を射ていることが多いですね。 おもしろかったのは、昔の「裸のサル」と同じように、セックスに対して、ほとんどタブーがないこと。知的な頭脳と快楽主義者は容易に同居出来ること。まー、英雄色を好むと言いますし。 自分の中の、動物を満足させること。狩猟民を喜ばせること。協力心を満たすこと。家族愛を育むこと。等、等。 進化の中で必要とされたことは、人類が変わらない限り、必要です。 幸福の源泉はたくさん、たくさん持っていた方がよいのだ。 ← メールマガジン、次の目標は100回。「応援メール」です。登録はこちら。 応援して下さった皆様、これから応援してくださる皆様、ありがとうございます。 ※1 「裸のサル」も読み返してみたくなりました。さがしたら、ありました。うーん、昔の本だ、字が小さい。ずいぶん時間がかかりそう。 ※2 人間は思い上がらず、動物としての自分を、きちんとわきまえなくては。子どもの問題の何割かは、体を動かさないことが原因では? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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