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テーマ:あの本、おぼえてる?(347)
カテゴリ:あの本、おぼえてる?
昔、小説を書きたいと思った時に、ハタと困ったのが、情景描写である。 人物でも街並みでもいいから、描写しようとしても、目に浮かばない。主人公が何着ているか、表現できない。 実は、ファッションなどに、とんと、興味がないのだ。主人公が着ているモノで、性格や生活や収入などがわかったりするらしい。 腕時計の種類で、趣味の良さがわかるらしい。 全然、わからない。 着るモノには全く無頓着である。ユニクロが出来て、大変喜んでいる。安くて品質が良ければ充分である。 歴史小説とかファンタジーとかSFとかなら、別にファッションなんかに興味がなくても何とかなるが、現代小説ではどうなるんだろうか。 「新宿鮫」 さて、わたしが書けなかったのは、自分のせいであるが。今のスピードの速い世の中では、現代のことを書こうとする作家は困るのではないか。 「新宿鮫」には、携帯電話が重要な小道具として登場するが、そいつがショルダータイプである。まるで、ベトナム戦争の野戦用無線機である。何キロもある。 初版は1990年の9月である。歴史になるには、ちょっと苦しい時間だ。わたしは、出版時に読んだので、今でも違和感無しに読み返せる。しかし、初読の人にはきびしくないか。特に中高生は、携帯電話があんなに大きかったとは知らないし。 小説の中に日記を出すのはOKだが、ブログを出すとなると、かなり説明しないと理解できない人が出てくるだろう。 さて、さて、現代の作家は、誰に何を書いているのだろうか。 ← メールマガジン。「応援メール」です。登録はこちら。 応援して下さった皆様、これから応援してくださる皆様、ありがとうございます。 ※1 今の高校生は、1つ年が違うと、最近の若いのは何を考えているか、わからないと言います。 ※2 立花隆は科学の解説を書く時は、高校の教科書のレベルを参考にして、どこら辺から説明するか決めると言います。 でも、教科書の内容も年代によって違うので、いろいろ当たってみないと、共通の線が出せないそうです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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