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秋月春風  ブログ版

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2010年04月04日
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 この春、次男が保育園を卒園した。
 卒園式は3月27日土曜日。この週は天気がずっと不安定だったが、この日は子供達の門出に相応しく綺麗な青空が広がる一日だった。
 登園するとまず次男を待機室に連れて行き、保護者である私と夫は一足先に会場へ。
 正面の壁には、先生達お手製の飾り付け。それぞれの進学先の小学校名が書かれた気球に、子供達が乗っている…というもの。色画用紙で作られた子供達は皆、ちゃんと顔や表情・髪型等の特徴が捉えられていて、名札を確認しなくても誰が誰だかわかるほど。先生方の熱意と技術と努力に脱帽である。
 やがて、開式。緊張気味に入場してくる子供達。
 次男もいつものおちゃらけモードは影を潜め、しかめつらしい表情で入場・園長先生の前まで来てお辞儀をすると、静かに席に着いていた。その後も、時折足を掻いたりすることはあったが、概ね大人しく座っており、成長を嬉しく感じた次第である。
 卒園証書の授与時も、歩き始めは右手右足が一緒に出るような感じだったが、手順通りにしっかり受け取り、恒例の英語でスピーチ。スピーチの内容は、名前と年齢、住所と家族数、最後に将来の夢だ。次男はダンサーになりたいと言っていた。夫が良く見ているヒップホップダンスのDVD等に影響されてのことらしい。
 他の子供達も、それぞれ素敵な夢を語っていたが、そのうちの数人が「like my mother ,father」と発言しており、この子達の親はさぞかし嬉しかっただろうと思う。日頃の家族関係も良好なのであろうと伺える。
 卒園児全員による呼びかけも、皆とちることなく台詞を言い切り、歌も詩吟も上手にこなした。思えば、この子たちは学年が低い時期から、決めるべきときには外したことのないクラスであった(逆に言えば、ここぞという時以外のハメの外しっぷりも半端ではないクラスだったが……)。無事、有終の美を飾れたことを、保護者としてとても誇らしい気持ちで眺めていた。
 卒園記念品である手縫いの雑巾の贈呈の時も、これまでになく沢山の枚数縫い上がったと説明があった。一人平均4枚だとかで、多い子は6枚縫ったとのこと(次男は確か5枚。ちなみに長男は1枚縫うのが精一杯だった)。皆本当に、良く頑張ったと思う。
 子供達の中には、式中から泣き出してしまう子も数人。特に女の子は号泣モード。制服着用になってからの高学年3年間、担任もずっと変わらずに来たこともあり、子供達なりに別れの寂しさ・哀しさは一際強く感じるのだろう。
 目を真っ赤にして、それでも最後まできっちりとした態度で退場していく子供達を、大きな拍手で送り出した私達保護者だった。

 卒園式後の謝恩会は、一転して和やかで賑やかなパーティーに。
得に次男は卒園式の反動で、プログラムを妨害するようなでかい声で、無関係なことをしゃべりまくる、ふざけてクラスメートやその保護者相手にろくでもないことばかりしでかしやがる……で、私の鉄拳が振り下ろされること数回に渡ったのだった…………orz。
 それでも、クラス代表を勤めた担任へのお礼状の読み上げは、最初と最後のお辞儀まできっちりとこなしてくれた。
 この「お礼状」は、卒園式有る週半ばになってから幹事の保護者からメールで依頼があり、その頃私も夫も年度末業務で忙しく、原稿を作ってやれたのは金曜日の夜、練習出来たのは当日の午前中だけ……というかなりハードで綱渡り的なものだった。
 もともと式では別な子が答辞を読むことになっており、格式張ったのはそちらでやるのだから……と、出来るだけ子供自信の素直で簡単な言葉で語らせよう……ということて゛夫と意見が一致。幹事からの依頼も「お手紙風に」という事だったので、次男に担任との想い出を色々と語らせ、それを元に夫が語り言葉で組み立てた原稿だった。よって、読みやすい・言いやすい・暗記しなくて良い…という好条件揃っていたにせよ、トータル10回練習したかどうかで、噛むことも行事に参加読み飛ばすこともなく言い終えた次男は、親の贔屓目抜きにしても良く頑張ったなぁと思う。
 途中で担任が涙を拭う仕草を見せ、心でガッツポーズする私と夫。
 何より、息子を指名してくれた幹事さん達の面目を潰さずに済み、ホッとした。
 ……実は、次男は過去の園行事において大役をいただいていたのを練習態度不真面目ということで降板されている経緯がある(園からは担任判断との説明があったが、そうでないことはそれまでの経緯からバレバレである。降板されたのは次男の自業自得なので文句を言うつもりはないが、あくまで担任の判断と言い切った園上層部の態度には未だ納得できないものを感じている私だった)。それを知っている幹事さん達が「名誉挽回の機会に」と次男に振ってくれたのだった。
 片付け時にも、幹事さん始め他の保護者から「次男君、良かったよ~!」と声をかけていただき、多少はわだかまりが氷塊する思いだった。

 無認可時代の旧園舎で2年半、認可化された新園舎での3年間、本当に色々なことがあ
った。特に、制服組になってからの3年間は、新卒だったけれども実にしっかりとしていて頼りがいのあった担任と、連絡を取り合い話し合い、沢山の行事に参加してばだはたと走り回っているうちに、あっという間に過ぎていってしまった。
 次男自身も、楽しかったこと、悔しかったこと、沢山あったと思う。
 周囲の男性に聞いてみると、小学校以前の記憶がある…という人間はあまり居らず、次男もいつまでこの時代のことを覚えているだろうか……とは思うけれど、想い出という形では残らなくとも、ここで学んだ様々なことは、きっとどこかに刻まれて、今後に役立っていくに違いない。
 
 今週金曜日は、いよいよ小学校の入学式。
 親子共々、気持ちを新たにして臨みたい。





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最終更新日  2010年04月04日 11時18分23秒
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