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月夜に夢を  

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2007.06.24
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カテゴリ:Life

ホテル・ルワンダ
これが実話だというのだから身にしみる。
コイビトが上映されていたときから観たかったのだと借りてきたホテル・ルワンダを観た。

あたしは恥ずかしながら 世界史の素養をまったく持っていない。
それは最近世間を騒がせた高校の履修問題とつながるものもあるのだと思うのだが
つまり世界史を大学の受験科目に選ばなかったからなのだ。
カタカナを苦手とするため 最初からそれは候補にもならなかった。
赤点さえとらなきゃいいんじゃないの と 軽く授業はすっとばしていたため
履修はしていても 自分の中には何も残っていない。

それが大人になってから ちゃんと学んでおけばよかったと後悔することになる。
世界中のニュースは(特に紛争は) 歴史的なものを背景にしていることが多々あり
それがすっかり抜け落ちているあたしには 肝心なことが見えてこない。

ましてや アフリカ。
遠い遠い海の向こうの国々だという認識しかなく 国の名前すらわからない。
ルワンダだって この映画を観た後世界地図で場所を確認する始末だ。

この大量虐殺があった頃 あたしは子育てに追われ
自分のことにめいいっぱいで 海の向こうのニュースにまで目を向ける余裕がなかった。
だがたとえ気付いたとしても この映画の中で欧米のジャーナリストが指摘しているように
ただ「怖い」と言って画面を眺め文字を拾い 素通りしていくだけなのだと思う。

あたしたちが本来世界史で学ぶべくは 単なる人物や年号、史実の暗記ではなく
なぜそうなったのか どうしたらよかったのか では自分たちはこれからどうすべきなのか
大きなうねりの中で形成されていく歴史を通して 考える力を養うことなのではないのか。

所詮 ツチ族とフツ族の争いは遠いアフリカの話なんだからと思うならば
この日本にも通じるものが無いかどうか ちょっと考えてみればいい。
愚かなことに 民族間に優劣をつけて考えた歴史をあたしたちも持っている。
民族間どころか 同じ日本人の間でさえ 生まれで差別してきた例を残している。

おかしいだろう?人間が人間の価値を決めるなんて。
そもそも そんなもの 誰にも決められないはずなのだ。

ひとつの側面で優劣がつくことはある。
客観的に順番がつくものは 収入にしろ成績にしろスポーツ・芸術なんでもありだ。
争うことがなんでもよくないとまでは思わない。

だけどそれはあくまでひとつの側面であって 人間的価値をはかるものではないし
そのひとつの側面を測るものさしですら ひとつとは限らない。
さらに その客観的事実が形成される段階においてだって 
本人の能力以外の要素が多分に影響していることを忘れてはならないはずだ。

だのに何故 蔑み 迫害する行為が生まれるのか。
不平不満を利用しようとする者に踊らされずにすむには どうしたらいいのか。
自分の中にある驕りが誇りと簡単にすり替わる危険性をどれだけ自覚しているのか。

そんなようなことを まだこの映画を観ていない娘とキャンドルの灯りの下で話した。
ぜひ今度彼女にも観て欲しいと思う。多くの地球の未来を背負っている若者達にも。

キャンドルナイト


蛇足ながら 映画を観終わった後 コイビトと喧嘩した。
民族間の紛争から始まって 国家間の問題、
いま好んで使われる“愛国心”という話題あたりにきたとき微妙に雲行きが怪しくなった。
オリンピックについての捉え方に意見の相違があったのだ。

彼の言いたいこともわかるし 正論だとも思う。
今のオリンピックのままでよいとは あたしも思っていない。
だが 百害あって一利なしということでは あまりにも視野が狭くは無いか、
問題なのは オリンピックの理念じゃなくて やり方なのでは無いか、
そう考えるあたしに 彼は鉄槌をくだす。

「世界史勉強してから 出直して来い」

・・・ここでも世界史を学んでないことがネックになってるよ。とほほ。
(将来パートナーと揉めたくなければちゃんと勉強しましょう。高校生のみなさん)

ここまで馬鹿だとは思わなかった、怒る以前に呆れた、
話してもわからない人間とは無駄だからもう話さない、だのなんだの言われ
ああ あたしは今 このひとに見下されている と感じた瞬間
民族間に憎しみが生まれるときっていうのは こういうときなんじゃないかとふと思う。
少なくとも 六年付き合ったコイビトとでさえこれだ。
ましてや 言語も習慣も宗教も違う人間の相互理解ってやつが簡単なはずがない。

それでも
あきらめたらそこでおしまいだと 希望をもってがんばる・・・しかないのかな。ふう。
 












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Last updated  2007.06.25 00:42:01
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