月夜に夢を　　

赤城山いえば　＝黒檜山という向きも多いだろうが
本当は　駒ケ岳、長七郎山、荒山、地蔵岳、鍋割山、鈴ヶ岳を含む山々の総称なのだそうだ。
だがどうも　“百名山”であることの威力はものすごいらしく
出会う山ノボラーの数は　黒檜山ＶＳそのほか　では圧倒的な差がある。

今日の鈴ヶ岳も　誰一人として出会わなかった。
（・・・いや　それは単に天気の問題かもしれないけどさ。）


新坂平→鍬柄山→鈴ヶ岳（△1564.7）→出張山→薬師岳→野坂峠→大沼→新坂平


新坂平の駐車場はトイレが無いので　ずっと手前の姫百合駐車場で済ませた。
少し先の観光案内所のトイレは、別棟なのに、なんと営業時間内でないと使えない。
どうやら早朝は鍵がかかってるらしい。
こう涼しくなってくると　発汗量がてきめんに減るせいで　どうしても近くなってしまう。
夏場だったら8～10時間ぐらいはもつあたしも　さすがに6時間ぐらいが限界。
男性はわりと気軽に　道をそれて用を足せるようだけれど（自然破壊だぞっ）
オンナはそうもいかないのだ。ちぇー。不便。

さて。牧場の柵のあたりから　ぐぐっと登るとすぐに尾根に出た。
尾根道大好きなあたしは嬉しくて　ゆるゆると稜線歩き（と言えるのか？）を楽しむ。
しかしあちこちに　立派なきのこが生えている。



オレンジや赤は問題外としても　白や茶色のものなんて
食べられるのか否か　知識のないあたしたちはまったくわからず
黙って料理に出されたら食べちゃうよなあ　ってかんじのものがたくさん。
きのこ狩りって気軽に言うけど　みんなちゃんとお勉強してから来てるのよねえ？



一面の笹の大ダオから頂上へ向かう頃　鎖やロープなしでいける程度の岩稜になった。
雨だと　つかまった岩や木がじめっと濡れていて気持ち悪い（ロープはもっと気持ち悪い）が
ここの岩は　中に空気を含んでいるかんじで滑らない。
土も　砂というか岩の細かいものが混じっているせいか　粘土のようにならず
それほどすべらないから　くだりも安心。
雨の日おすすめよ。赤城ってば。

それにしても尾根好き、岩好き、のあたしにとってここ鈴ヶ岳は癒し系。
ほんとうは素晴らしい景観なんだというビューポイントもあるのだが
せり出す岩から下を覗いてもなーんにも見えない。昨日に引き続き　真っ白け。
また今度お天気のよい冬場でも　もう一度来たいなあ。

鈴ヶ岳から出張山の方へ下る道はちょっとわかりにくい。
倒木に遮られ　下草に阻まれ　それでもなんとか関東ふれあいの道まで出ると　一変。
笹が刈られ　きちんと整備されている反面　ゴミも増える。
百名山じゃあるまいし　こんな人気の無い山にわざわざ来るほどの山好きなら
ゴミなんか捨ててんじゃねえ！恥ずかしい！
とぶつぶつ言いながら　ぐるっとまわって　階段をえっちらおっちら登り出した頃
あたしのお腹の虫はぐーぐー鳴り出し　どうにも耐え切れなくなったため　
出張峠で立ったまま　おにぎりをほおばる。このコース　ベンチも何もないしね。



出張山の山頂から降りるあたりでようやく視界が晴れ（てもないけど）大沼がお目見え。
本日初めて見た下界だねえ　と感動し　その大沼に沿うように薬師岳へ。
最初の“薬師岳”のプレートと小さな祠があるところより
明らかに高い場所に　もうひとつの“薬師岳”があり　そこで引き返すことにした。

それにしても　野坂峠には驚いたのなんのって。


えええ～。沼田ってここから？？？？歩くの？20キロ？・・・誰が？
おそるおそる標識の示す先をのぞきこむが　獣道のような登山道。
いやあ。無理。絶対遭難するって。
でも標識が出てるってことは　フツウに行くひともいるんだろうなあ。すごいなあ。
病気仲間といっても　上には上がいるもんだ。へ～。

で　ここをさらに少し戻ったところ（これとは別にもうひとつ野坂峠の標識がある）から
熊谷市立自然の家？（正式名称は忘れた）方面にくだり
大沼脇の車道に出て　雨でも釣ってる人々におののきながら（似たようなもんだろう）
途中から整備された遊歩道を通り　一目散に　赤城山総合観光案内所のトイレへ。



ここから駐車場までは白樺牧場の牛達を眺めながら優雅に。
ここの牧場は面白いことに　よくあるだだっぴろい平面の牧草地ではなくて
低木が点在しているので　まるでかくれんぼしているかのよう。
金魚の水槽の水草のようなものだろうか。
いやいや　職場のパーテーション？←うちには無いけど。ぜひ欲しい。



帰りの温泉　今日も激混みでしたとも。
三連休　みんな温泉ばっか行ってたってことですな？