CIA要員の60%がユダヤ人
CIA長官補佐がワシントンで自殺を図った。死因は「働きすぎ」だと診断されたが、それによって恐ろ しい悲劇がおおい隠されたのだった。この職員は神経がまいってから三カ月間仕事をしていなかった。 彼は、ユダヤの宗教儀式で殺される大勢の非ユダヤ人の子どもたちに対して、偶然とはいえ責任が あったことに気づき、いささか良心の仮借に駆られていたのである。 非ユダヤ人である彼は、ユダヤ人が60%を占めるという機関CIAで「特殊能力」の持ち主として 有名だった。 その特殊能力とは、男色(ホモセクシャル)の相手として外国の官吏の慰みに供する少年たちを狩り 集めるという才能であった。すくなくとも彼は、そのように聞かされていたし、そうでないと疑う理由も 見当たらなかった。 というのも、国際的な諜報活動で少年を利用することは古くからある話だった。それに、ほとんどの 政府は、他団政府の高官を脅迫するために、少年たちをいろいろなおりに雇った前歴がある。 夕方の早い時間、このCIAの職員は下町をぶらぶらと歩いて美少年を見つけるのが仕事だった。 彼は少年に話しかけ、ほかに用事がないといえば、少年に、20ドルていどのおカネになる一寸した しごとがあるからとホテルの部屋へ連れていって、そこで待っているもう一人の工作員に引きわたして 立ち去る。 こうして1947年から52年までのあいだにこのCIA職員は、パリとウィーンの街頭で86人の少年を 狩り集めた。ホテルの部屋に少年たちを残して立ち去ったあと、ふたたび少年たちの誰とも彼が会わ なかったのは奇妙なことに思えたに相違ないのだが、彼はこの少年たちのその後の消息を耳にする ことはなかった。 1963年に、ワシントンのCIA本部にいるユダヤ人工作員が、この職員の以前の特技を聞き及んで いて、自分にも少年を一人調達してくれないかともちかけた。このときまでに、非ユダヤ人である職員 はCIAの権力機構の中で長官補佐に出世していた。それで被は、そういう活動にたずさわる必要は もうないのだといって断った。 すると、そのユダヤ人は次のようにいって、被をびっくり仰天させたのだった。 「おまえさんはすでに八六人も殺して気がとがめているんだから、あと一人ぐらい殺したって、 どうってことないじゃないか」 非ユダヤ人であるこのCIA職員が、少年たちはすべてユダヤ儀式殺人の犠牲に供されたことを知ら なかったとは、ユダヤ人工作員には信じられないことだった。 そこで、ユダヤ人は儀式の全貌を彼に描いてみせた。ユダヤ人は最後に「まもなくはじまる過越祭の 儀式に用いる少年を入手してくれないと、おまえさんの正体を暴露してやるぞ」と脅迫した。 夕刻、自宅にもどった非ユダヤ人は、神経が完全にやられてまいってしまい、二度と回復することは なかった。・・・・そして数カ月後、彼は自殺した。