雨の音
以前、ママが送ってくれた荷物の中に遠藤周作の小説「わたしが・棄てた・女」が入ってました。うちで授乳中にテレビばかりぽか~んと見ているのがどうしても嫌で、最近ではなるべく本を読むようにしています。ママが送ってこれたこの小説は読み始めから言葉の使い方がとっても古臭くて「なんだかダルいなぁ」なんて思っていたのですが、だんだん読み進めたら夢中になってしまって!さすが巨匠遠藤周作だなぁって思いましたね。特に主人公ミツがハンセン病と診断され、御殿場の隔離病院へ行くまでの心境などがよく描写されていました。まるで自分が告知されたガン患者の気分になったほど読んでるこっちまで暗くなってしまう。もともと世間を上手く渡るコツを知らない不器用なミツはいつも損してばかり。それでも毎日の生活の中での小さな幸せを大切にしながら生きていく。そんな健気なミツの姿って、今の何でも手に入る物質主義のご時勢に感じることっ難しいなぁって。・・・雨が5日間も降り続けているサンディエゴです。大人の都合で赤ちゃんを寒い外には出したくないのでこういう日は大体うちの中でマッタリします。赤ちゃんと雨の音を楽しむのもなかなかいいものです。夜中2時ごろ授乳で目が覚めた時、外ではまだ雨の音が聞こえてました。雨の音って昔から好き☆右手には夫が気持ちよさそうに寝息を立てて、左手には赤ちゃんがクリブの中でスヤスヤと寝ております。外は雨がしんしんと降ってて寒いだろうけど、夫が寝る前に暖房を入れておいてくれたので部屋の中はあったか♪隣りの居間では猫達がきっと身体を丸くして寝てるんだろうなぁ。大好きなものに囲まれて生活できるのっていいなぁなんて考えていたら、なんだか急に「今とっても幸せ~☆」って一人ホワァと温かい気持ちになってしまいました息子が産まれてちょっとづつ人生観や優先順位、モノの価値観が変わってきてるような気がします。もっと毎日の平凡な生活の中で小さい幸せに気付いて、自然と感謝できるようになれるといいなぁ。お母さんも赤ちゃんと一緒に成長するってこういうことなのでしょうか。